金宮さんさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

生きちゃった(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

全編通してとにかくどんよりしており、立て続けに不幸が起きる。太賀くん演じる主人公はそれらを彼のせいにされ、自身もそれを受け入れているようだ。(浮気妻の責任転嫁なんて見事なほど)

終盤で発生する最悪の
>>続きを読む

華麗なるギャツビー(1974年製作の映画)

3.5

2013年版に比較するとギャツビーが辿ってきた道筋の描写がいくらか割愛されており、不器用すぎる純粋さが少し控えめになっていたかもしれない。

一方でデイジーのあかんやろ感がより際立っている。最後のお引
>>続きを読む

こっぴどい猫(2012年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

もうすっかり今泉監督が染み付いちゃってるので、序盤あたりから「あ、これはスナックの誕生日会で大集合だな」とワクワクしながら見ていた。いい意味で案の定でしたが、そこまでの途中経路にしっかりスリリングさも>>続きを読む

罪の声(2020年製作の映画)

3.5

まさに非の打ち所がない国産クライムサスペンス。

他の声の主を見つけたくなるくらいそこまで前のめりになるかしら?と星野源に感情移入できない冒頭、その対比で飄々とした小栗くんがとってもいい感じ。

かつ
>>続きを読む

激突!(1971年製作の映画)

3.5

日常の延長にある恐怖を描くのがうますぎる。

脚本をより立体的に、劇伴をより印象的に正統進化させたらジョーズになるって感じ。この2作品ってほんとトラウマ製造機だよね。

どちらも20代での作品だなんて
>>続きを読む

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

最終的に殺人につながることはわかっているので、何故そうなってしまうのか?をゆっくり本当にゆっくり描いていく。

いい意味で余白だらけのつくりのため何故?の部分が想像し放題。自分なりの解釈としては

>>続きを読む

まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.5

普通という言葉にとらわれず、個を持ってる人の方がきちんと相手が見えてたりするよね的な感じ。けっこう既視感のある題材。

ただ、その応用として「何を言うかじゃなくて誰が言うか見極めよう」といったメッセー
>>続きを読む

甘い生活(1959年製作の映画)

-

過去鑑賞済のマーク

すごいアクロバティックなパパラッチと海辺のデカい魚の死体が記憶としてこびりついてます。大学生だったと思うんですが難解でした。

ボディガード(1992年製作の映画)

-

過去鑑賞済のマーク

母親がケヴィンコスナーファンでした。
やたらとテレビロードショーでやってた印象ですが、今のその枠ってなんなんでしょうね。

エスケープ・フロム・L.A.(1996年製作の映画)

-

過去鑑賞済のマーク

とんでもサーフィンシーンがあった記憶がかすかに

ターン(2000年製作の映画)

-

過去鑑賞済のマーク

けっこうハラハラするタイムループもの

砂の器(1974年製作の映画)

3.5

丹羽哲郎さんによる情のこもった説明の後、直情的なピアノ演奏をバックに台詞なしで描かれる壮絶な過去の映像。この演出って相当画期的だったんだと思う。

目力の強い子役のサイレント演技が忘れられない。

ほつれる(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

演者全員の最高レベル演技力とそれを引き立たせる静かな演出。それにより際立つのは、めちゃくちゃリアルでひたすらにイヤーな感じ。

得られるのは追体験(もしくは反芻)とそれが生む反面教師。

ーーーーーー
>>続きを読む

ブラック・レイン(1989年製作の映画)

3.5

日本を舞台にした海外作品を観るのって独特な楽しさがありますよね。選挙演説とか交通整理の音とか、街並みの喧騒が妙にリアルだ。

なんかのセガール作品もそうだったけど、悪役はアジトに行くとき魚市場を経由し
>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

まったく予備知識無しに観てみたところ、天才がスキャンダルきっかけで没落していくという中々にタイムリーな内容だった。

ただ実のところリディアはあんまり天才に見えなかったな。おそらく超努力型。詰め込み型
>>続きを読む

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

4.5

第二次世界大戦中〜冷戦以降のユーゴスラビアをユーモラスかつスリリングに描く大作。自分が見た映画の中でも指折りのパワフル。それもそのはず。ユーゴ紛争真っ只中に製作し、演者もユーゴの人たちだけにこだわって>>続きを読む

ある夜、彼女は明け方を想う(2022年製作の映画)

3.5

本編に続けて鑑賞。続けて観ると倍楽しめてこういうスピンオフいいですね。

本編から登場する社会人初期、モラトリアム終盤期こそ最も楽しい明け方の時期=マジックアワーであるという考え方が根底にあります。
>>続きを読む

明け方の若者たち(2021年製作の映画)

4.0

個人的にこの映画は黒島さん彼女との恋愛模様というよりは、井上祐貴さん演じる尚人でした。トップオブいい奴。途中まで彼女の浮気相手、、?と疑ってしまって申し訳ない気持ち。

そんな尚人は社会人初期=明け方
>>続きを読む

mellow(2020年製作の映画)

4.5

なんて邪気のない可愛らしすぎる映画なんでしょう。

ラブコメってモテ男がモテる理由を説得力をもって描くことが最大の勘所なんだけど、今作はそこが完璧で田中圭さんの一挙手一投足がいちいち魅力的。そしてその
>>続きを読む

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.5

現役ヤクザに人権を、と言うつもりはないが堅気になった人の人権まで失われるのにはやはり違和感がある。
そして人権を消しているのがSNSやムラ社会的な私刑なのならなおさら。


あと暴排条例の範囲って半グ
>>続きを読む

気球クラブ、その後(2006年製作の映画)

-

過去鑑賞済のマーク

ラストの衝撃までのフリのような感じ。園子温とは気づかないくらい作風が異なる。

狂い咲きサンダーロード(1980年製作の映画)

-

過去鑑賞済のマーク

自分ですらどえらい衝撃だったんだから当時たるやもう。高音ボイスヤンキーの原点。

#マンホール(2023年製作の映画)

3.0

ハラハラエンタメが見たくてチョイス。
その欲は充分に満たせました。

マンホール落下っておおごとなのに電話先はそうでもないのってなんかリアル。ただ、それにイラついちゃいけない。自分の状況を相手がそのま
>>続きを読む

朝が来る(2020年製作の映画)

3.5

養子縁組という制度自体はもちろん知ったうえで、自分の想像力に欠如していた部分を色々と突き刺されるような内容だった。

産みの親側の心情として山下リオさんが言った「どこまで欲しがるの?」といった心情や、
>>続きを読む

美しい星(2017年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

宇宙人を自称し地球上に向けてしゃべりかけると、たとえまともなこと言っててもなんかおかしくなったように聞こえるけどさ、現実に存在するネズミ講や政治家とかも堂々とスピったこと言ってるたりするよね。でもだか>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

おしゃれタイムスリップものかと思いきや、事故物件ホラーロンドンバージョンでした。

Jホラー怖すぎて見たくても見れない勢なので軽めのハラハラホラーで個人的にとても楽しめる塩梅。照明や音楽使いなんかはオ
>>続きを読む

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

4.0

今年の一本目。重すぎず、軽すぎずな映画がいいなぁそうだタランティーノにしようとチョイスしたところ大正解。

監督デビュー作としてこんなもの出されたらたまげるよね。まあオープニングおしゃれ。登場人物多く
>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

4.0

映画をテーマにした映画なのだが、終盤未来の映画が突然登場したりメタ構成がすぎて賛否両論になるのもうなずける。ただ、それはメッセージの風呂敷と期待値が大きすぎたからかな?と想像する。

フラットに見ると
>>続きを読む

インターステラー(2014年製作の映画)

3.0

火の鳥望郷編やリンダキューブっぽい前半はめちゃんこわくわくしたけど、自分の頭が悪く終盤理解が及ばずだれてしまった。

なんか考えるに及ばないものっぽいなあ、という印象がじわじわきて寝落ちする感じ。

恋の渦(2013年製作の映画)

-

過去鑑賞済のマーク

DQNにも序列があって、しかも恋愛模様が悲喜交々なのだ!→はあ?知らんがな。勝手にやってくれ。って心から思う映画。名作。

サッドティー(2013年製作の映画)

4.5

共感できない複数の恋愛模様がぽんぽんとつながっていき、最後に大集合する。
こういった日常会話劇を観るときは感情移入するキャラクターを選別したりするのだが、途中であきらめた。
大体の人物になんだこいつと
>>続きを読む

アテナ(2022年製作の映画)

3.5

噂の長回しはさすがの迫力。

ただしこれは客寄せ的な演出ではない。祈り〜暴動、暴徒〜避難住民をシームレスに繋げて描き、団地内の多面性とそれぞれがすぐ近くにいることを観る側に体験的に実感させる。長回しは
>>続きを読む

忘れないと誓ったぼくがいた(2015年製作の映画)

-

過去鑑賞済のマーク

早見あかりの状況がつらすぎて、なんならそれによる観る側の感情ゆさぶりだけで映画が成立している。