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ザ・ストレンジャーのyokoのレビュー・感想・評価

ザ・ストレンジャー(2020年製作のドラマ)
3.3
面白いが点と点であった登場人物の関わりが偶然性、警察の無能さに準拠しすぎている。最初の印象では女はもっと神聖さがあるタイプ(死神や災害の象徴のような)かと思ったが、思いの外早めに金銭を要求したり、いつ逆上したターゲットたちにやられてもおかしくない。プロミシングヤングウーマンのラッキー義賊感が漂う。

映画館で働くシーンがあるが、映画館で働くもの=真実を見せるもの タイラーダーデンよろしく、おセンチでトゥーマッチな気もするし、映像制作関係者の自分への正当化した願望にも見える。

結局は、混沌とした状況が一点に集約!みたいな落ちを作り出すため、予定調和に右往左往をメタ的にしているだけに見える。実はこの人とこの人とがみたいなのも後出しジャンケン的で上手くは見えない。

根幹は謎解きではなく、悔やんでも過去は変わらない、みんな秘密はある、故に印象での良い人そう悪い人そうはあてにならない、羅生門的な部分、そこをうまく消化できているか。真実が1番正しいのか?善玉チームがある隠蔽をすることでテーマが浮かび上がる。その決着は果たして。なんだろうか出来の悪いゴーンガール?セブン?

家族に憧れる主人公が、唯一シンパシーを感じる相手に向ける不穏な視線で終わるラストシーンは良い。
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