GODZILLASAURUS

ドント・ウォーリー・ダーリンのGODZILLASAURUSのレビュー・感想・評価

3.5
「2020年代版〇〇?」

ネタバレあり


A24やジョーダン・ピール監督の影響から、作品の冒頭から不穏な空気感と暗喩的な映像を印象付けて、不気味さや恐怖感を高める作品が増えているが、本作もまさにそういう雰囲気を纏ったものだった。特に前半はかなりそれを意識して作られていた。
1950年代のカップルの生活は一見幸せに満ちているが、観ている側には何か違和感を感じさせる映像や演出が、不穏さを良い感じに出していて良かったと思う。

主演の女優さん、良い恐怖演技するなーと思ったらミッドサマーの主演か!そりゃあれやったらねw

不穏な空気の原因は?その目的は?といったところが、このタイプの作品ではストーリー上で最も重要なポイントだと思うが、本作ではそれほど大きな驚きがある設定ではなかった。
簡単にはヴィレッジの2020年代版かヴィレッジ×マトリックスといった設定。
現代社会のダメ男やクズ男たちが好きな女に愛想尽かされようとしているから、彼女たちを強制的に仮想空間へ放り込み、彼女たちの記憶を改竄して、あたかも1950年代の仮想世界が現実だと思わせて幸せに暮らそうとしている設定。女性たちをそこへ送り込んだ男たちがダメダメなやつらばっかりっぽいから、ほんとクズな世界で呆れる。
終盤の男どもの反応などを見ると、もしかしたらストーカーのような奴が面識がない女性を誘拐のごとくこの世界に連れ込んでいるのかもしれないと思うとゾッとする。
設定的には好みだが、アンテベラムのような上手な演出的仕掛けがそれほど無く、ヴィレッジの正義感とは全く逆の自己満と自己中に溢れるクズの世界だったので、星はやや下の3.5で(笑)。

心配しないでダーリン に続く言葉は 私は幸せだから かな?
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