旅行先で出会った家族の家にお邪魔したら最後、絶望の淵に落とされる家族のお話。
とんでもない胸糞映画でした。あんなおもてなし受けたくないです。
前半では主人公家族が観光を楽しみ、家族間で交流する様子を描いていたのでほっこりしていたのですが、家にお邪魔してからが本番でしたね。
イタリアに旅行したくなるような街並みの美しさに心が弾みましたが、鑑賞後はあの旅行ってオランダ人夫婦からしたら下見というかハンティングだったんだな……って憂鬱になってしまったり。
家に関しても周囲に民家はないし、何かあっても気づかれずに事を済ませられるから都合がいいんでしょうね。
とにかく家に招かれてからの展開が怖いです。
いつ彼らが本性を見せるのかわからないし不穏なBGMには不安が掻き立てられましたよ。
小さな違和感が積み重なり、いよいよかと迎えたクライマックスでは畳みかけるような絶望と胸糞シーンが襲ってきて目を背けたくなりました。
離れの小屋の存在と喋ることが出来ないとはいえそもそも心が死んでいるような状態のアーベルの様子から確実に何かがあると思ってはいましたが、あれは予想していなかった。写真だけであそこまでゾッとさせられるとは思いませんでしたよ。
舌のない子供、話にキーになりそうな感じがあるぬいぐるみ、歳の近い子供、離れの小屋、錆びて切れ味が悪いハサミ、冒頭のプールのシーン……
ちょっとしたものが伏線となっていて胸糞シーンに繋がるのには舌を巻きました。
