くっちー

ボーンズ アンド オールのくっちーのレビュー・感想・評価

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)
4.3
自分ではどうすることもできない性質を認め、自分と同じ種類の者あるいは異なる者と生きていくことの葛藤と困難という普遍的な課題をカニバリズムという極端な欲望を設定することによって鮮烈に描き出している。

主人公のマレンがリーと旅する中で、食人欲求と向き合いながら同じ者、同じとは認めたくない者、異なる者として葛藤する様は自分を認め、他者を認めることの困難さを物語る。

アメリカの美しい大自然。いわゆるカニバリズム映画として話題になっているが、アメリカのロードサイドを描いたロードムービーとしても秀逸。