首のだいこんおろしのネタバレレビュー・内容・結末

血で血を洗う戦国時代。
どの人物も想像以上に癖あるキャラクターで登場する。
とりわけ冷酷な君主、尾張弁の信長。その狂気に翻弄される家臣たち。男同士のそれは命をかけた主従の証、究極の絆としてあったようだ。
負けて容赦なく飛び散る首、おびただしい死体の山もあの時代の風景なのだろう。
激しい合戦で血だらけ、泥だらけ目を覆う場面も多いが、決死の覚悟のどこかしらに可笑しみが。中国大返しの街道風景は思わず笑った。
武士たちの掟に縛られない百姓上がりの秀吉の図太い野心が、血なまぐさい結末を吹り切っていった。