KotaSaito

憧れを超えた侍たち 世界一への記録のKotaSaitoのレビュー・感想・評価

-
すごいね…!
なにかの舞台裏というのはすごく好きなので、これは見に行かなければということで鑑賞。

栗山監督の冒頭の「どれだけ素晴らしいことをしても、勝たなければ、なかなか歴史には残らない。だから、勝ち切りましょう」って言葉が全てな気がする。

村上を信じ続けたとか、ヌードバーを見つけてきたとか、美談として語られる栗山監督の言動は多いけれど、それは全て優勝したから言われること。やはり勝ちに本当にこだわり切った。そこに栗山監督のすごさはあるんだろうなぁ…。

「1球団の監督とは全然ちがう。人の宝物を預かって試合をするわけだから」っていう栗山監督の言葉。
選手を起用しすぎても、しなくても不満が出るだろうし、それが12球団+メジャーリーグ含むわけだから、本当その調整には苦労したんだろう…。

僕ら観客は試合中の1つの采配という見える部分にあーだこーだ言ってしまうけれど、それは細部でしか無い。
月並みかもしれないが、準備(チームづくり)が9割で、本当に見えない部分でいくつの重く苦しい決断をしているのだろうか…。
もちろんこのドキュメンタリーでさえ、その一部には過ぎないが、それでも吉田選手を呼ぶ呼ばないのところだったり、その瞬間を垣間見れたのはとても良かった。

一人ひとりにフォーカスすると、キリがないから、省くけれど、佐々木朗希の悔し涙とホッとした涙はやはり胸打たれたな…。
あとは、山本由伸やダルビッシュの試合後の「(打たれて)申し訳ない」という言葉も。
こういう国際試合ではなかなかピッチャーは英雄になりにくい。
話題になるのは打たれた時。抑えたところなんてハイライトではカットされてしまう…。だからこそ、リアルタイムで歴史に立ち会った者として、せめて自分の心には活躍をしっかり留めておきたい。

あとは準決勝直後のメキシコ選手の涙も心に残った。きっと、もしメキシコが勝ってたら、つまりほんの少しの何かが違っていたら、メキシコ史上初の世界一の立役者として野球史に名を刻むことになっていたかもしれない…。本当に紙一重の世界を生きてるんだろうなぁ…、そしてそれはスポーツの世界だけではなく、自分たちもそうなのかもしれない。


(ちなみに、栗山監督が代表選考中で大谷翔平を現地に見に来た2022年8月12日。俺もアナハイムの球場で大谷を見ていたというマウントだけはどうしても言わせてください!)
KotaSaito

KotaSaito