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Settembre(原題)のbirichinaのレビュー・感想・評価

Settembre(原題)(2022年製作の映画)
3.5
思い描くようにうまくはいかない切ない3つの恋の物語をコメディタッチで描いている。
1)好きな女子に好きと言えないどころか、彼女が恋心を抱く男子と彼女との初体験をアレンジして、彼女にアドバイスまでしてしまう少年
2)今では妻を顧みなくなり外出がちの夫に不満で、仲のいい女友達に恋心を抱き始める少年の母親
3)東欧出身で売春で生きる若い女性と、彼女の顧客で少年の母親が通うクリニックの60代の産婦人科医

少年たちのエピソードと金銭的精神的に若い売春婦を支える老医師のエピソードは内容も面白く登場人物たちも魅力的だった。
体を売る女性たちが客を求めて立つ場所が、セルフの洗車場でビックリ。
夫源病みたいな主婦のエピソードだけ、夫はもちろんだが主人公の主婦も魅了的な人間に見えず、こんな妻なら夫も逃げ出すでしょという印象が残った。
いずれにしても、自販機で自分の飲み物だけを買うような夫は最後通牒を突き付けられてもしかたない。

原題「Settembre」について。9月はイタリアでは長い夏休みが終わり新しいことが始まる季節。3組の新しい人生の選択も見ものだ。
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