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リトル・エッラのbirichinaのレビュー・感想・評価

リトル・エッラ(2022年製作の映画)
4.0
※ネタバレまではしていませんが、内容に触れています。

おじさん(たぶん叔父)以外仲よくしてくれる人がいない主人公(実はおじさんも少し迷惑そう)が不憫で、前半は訪ねてきたおじさんの恋人スティーヴに嫌がらせをして追い返そうとする主人公を応援しながら観ていた。でも段々嫌がらせの度が過ぎてくるし、スティーヴは仲よくなろうとしているのに頑なに彼を撥ね退けるのもかわいげなく、主人公が鼻についてくる。ちょうどその頃、おじさんとスティーヴが破局しそうになり、悲しみに打ちひしがれるおじさんのためにスティーヴを呼び戻そうと主人公が奮起、また応援したくなった。
観客の心理を見抜いた脚本作りはうまいが、内容に深みがなく物足りなさが残った。なので3.8くらいだが、主人公を生き生きと演じさせていたから、それを加味して4。

主人公はスウェーデンのサッカー界の英雄ズラタン・イブラヒモビッチが大好きで、あだ名がミニズラタン。そういえばおじさんはイブラヒモビッチに少し似ていた。

おじさんや恋人含めLGBTQの人たちが登場するが、それ自体はテーマになっていないのがよかった。他にもいろいろな人種の人たちがふつうに登場する。現在のスウェーデン社会がそうなんだろうな。
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