これはまぎれもなく戦後だ。大義名分を失った戦後における男たちの戸惑い、挫折、虚無。堕落という名の、戦後派作家の述懐にも似た、戦後の男の罪禍を反語的に描く物語を小津監督は採用したのだ。戦後5年経っても…
>>続きを読む4Kリマスター買って観た。
とても素晴らしいです!!小津作品の私的ベスト3に入ると思う。
小津スタイルを徹底し尽くす田中絹代と小津調へ飲まれずに豊かに個性を発揮する高峰秀子が素晴らしすぎる。
それ…
伝統的な家父長制の中で生きる姉・節子(田中絹代)と、何にも縛られず奔放に生きる妹・満里子の対照的な姉妹を描いた作品。
ダメな夫の横暴にもただ耐えるだけの節子に対し、"お姉ちゃんは古い"と非難する満…
恋愛に対して保守的な姉と自由な妹という対称的な姉妹を描いた、小津安二郎監督のドラマ映画。大佛次郎の同名小説が原作であり、新東宝に招かれた小津監督が、初めて松竹以外で制作した作品。
前年に『晩春』を…
このレビューはネタバレを含みます
久しぶりの小津作品。格が違う。
「古くならないことが新しい」、作中でのその最たる例であるお寺で、妹との古くならない姉妹愛や、上原謙との古くならない愛(それでも結婚しないところに強い意志を感じる。のが…
<時代の転換期で揺れる女性の生き方>
日本の古い因習に縛られて生きる姉・節子と、そんな呪縛から解き放たれて自由に生きる妹・満里子。節子は失業中の夫を抱えてバーの経営で何とか家計を支えているが、そこ…
高峰秀子がのびのびと暴れまわっていて素晴らしい。徳川夢声の漫談がモデルという軽妙なひとり芝居、見事です。彼女が演じている妹は、厭世観と諦観が強いこの作品の人物たちの中にあって、ひとり浮いていて、やや…
>>続きを読む観れるものなら全作観たい小津安二郎監督映画。年月かけてようやく今作が18作目。
現在も観られる作品に限ると未鑑賞は僅かになってきました。
この作品にこれありきという妹のキャラが面白すぎる。子どもっ…