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剥製師のbirichinaのレビュー・感想・評価

剥製師(2002年製作の映画)
4.0
剥製師のウラの仕事は想像していたとおりだったが、エグい三角関係の物語は想定外で見終わった後で重~い気分になる。が、それがⅯ・ガッローネの作品。
目を付けた美青年に巧みに近付き離れまいとする剥製師がまるで蛭のようだった。
美青年ヴァレリオは若い頃のアランドロンに似ている。モーターボートのシーンは「太陽がいっぱい」を思い出させ、剥製師に憐れみを感じて優しさtenerezzaは「若者のすべて」のドロンを彷彿とさせた。

・黒牛の剥製を頼んだのはチーズ製造所caseificio
・ペッピーノの家に飾られている剥製:サイの顔、ゾウのキバ、犬か狼?、寝室の白鳥?はシルエットが美しい
・ペッピーノの「ハ」の形に欠けた前歯は印象的
・ペッピーノはカモッラのボスから2千万リラ借りている
・レストランで働くヴァレリオの月給は50~70万リラ。(ペッピーノは弟子になれば250~300万リラ稼げるようになると誘う)
・ペッピーノの家やデボラ(あばずれ女と思ったら、わりと裕福そうな家庭の娘だった)の実家の深い赤や青を基調にしたインテリアが美しい
・ペッピーノの家の妙に低い赤いシステムキッチンの高さは60センチくらいか?
・ナポリの空は常に雲に覆われていて、クレモナの町は霧に覆われていた
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