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太陽の墓場のSALTのレビュー・感想・評価

太陽の墓場(1960年製作の映画)
3.0
羅生門綱五郎が出演している。
羅生門綱五郎は黒澤明の「用心棒」の脇役として出演していたが、あまりの巨体であったため(他脇役の頭5個分身長が高い)、脇役になりきれない。出演は「太陽の墓場」の方が先で、こちらの方が台詞が多い。滑舌悪いので台詞言えてない。用心棒を観て以来、忘れられない俳優だったが再び見る事が出来て良かった。

本作「太陽の墓場」の見どころとしては…
・「松竹ヌーベルバーグ」の作品として当時は画期的。
・大阪釜ヶ崎という、泣く子も黙るスラム街でロケを敢行し、一大商業地区として変わっていく大阪の光と影を映像記録として残している。
の2点でしょうか…。

大島渚監督の初期作品は新宿泥棒日記のような訳の分からない白黒作品ばかりなのだと思っていたら、こちらのカラー作品で筋もしっかりしている映画の方が古いそうで、ちょっと意外。
この次の「日本の夜と霧」の取り扱いを巡って松竹と喧嘩別れしてから、本来的な意味合いでの大島渚の初期作品が始まったのだと個人的には思う。

大島渚監督の狂気等々を期待して、本作品を観ると少し物足りない。
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