SALT

ホラーハウスのSALTのネタバレレビュー・内容・結末

ホラーハウス(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

vol.1とvol.2に分かれているのであって、2(続編)がある訳ではない。市川まさみさんと優梨まいなさんという二人のセクシー女優を主軸にしているということは、映画というよりも市川まさみさんや優梨まいなさんの「ファンアイテム」なので、この作品を一般的な映画として観てはいけない。市川まさみさんや優梨まいなさんという日頃はからだを張った作品に出ている女優さんが、このように演技を頑張っている姿を見るのは、好ましい。良い演技をしていると思う。市川まさみさんは性格の悪い役を一生懸命演じていて偉いと思うし、優梨まいなさんも悲鳴をあげたり驚いたり、と云った難しい演技を上手にこなしている。偉い。
映画としてはセリフの殆どが聞き取れないので、話の筋が追い切れない事がとにかく辛い。勿体ない。

vol.1では全く世界観が分からなかったが、vol.2で「平行世界」ものであることが示唆される。行方不明者たちは時空の歪みから平行世界に落ちるらしい。
遅れてきた8人目の女性は他のメンバーに比べて異質で不気味の存在であるが、どうやらこの女性こそ「我々の世界の住人」であり、長年平行世界を探し求めて、やっと平行世界の住人が集まるロッジに辿り着けたということらしい。その目的は優梨まいなに破滅させられた姉とその恋人の仇討ち、の様子。冒頭語られる行方不明となった女性、、、というのがその姉なんだろうか?時空が歪んでいるので、時系列も混沌としている。

全く見当違いかもしれないが、手前勝手に整理すると……

優梨まいなが地下アイドルになってプロデューサーと不倫。優梨まいなの恋人が発狂。

優梨まいなが平行世界に渡って、その世界では恋人が自殺。
優梨まいながいなくなった世界では、8番目の女の姉とその恋人(優梨まいなと二股)が、優梨まいなを殺害した嫌疑で世間から糾弾され、恋人は自殺?姉は森で行方不明。平行世界の怨霊となる。妹(8番目の女)は姉を探すことと行方不明になった優梨まいなに復讐するため平行世界の探訪者となる。

平行世界の優梨まいなは恋愛リアリティショーに出るため、行方不明の森のロッジに現れて、「この森で行方不明者が続出している」話を聞く。(現実世界の優梨まいな自身の話?)

8羽のカラスが死んでいた場所で、8人が死んでいるのは、童貞君が黒魔術の信仰者で8人の命を捧げると平行世界に行けると信じていた?いや、それは平行世界の童貞くん?

気の所為かもしれないが、序盤で優梨まいなが市川まさみを役名の美鈴ではなく「まさみちゃん」と呼んだ気がする。最後に映画関係者のK氏が、平行世界から現れた美鈴そっくりなセクシー女優の名前が「市川なんちゃら」とそんな話をするので、「まさみちゃん」と呼んだのは、優梨まいな(さっちん)が平行世界から来た事を示す伏線だったのかもしれない。

最後はブレアウィッチプロジェクトなどのモヤモヤした感じで終わる。それはそれなりに面白かった。映画があまり怖くないのと、グロ描写が少ないのは市川まさみさんや優梨まいなさんや、そのファン達が怖いのが苦手だからなのでは。などなど、色々背景を想像するとそれなりに楽しい映画だった。そんなに悪いばかりの作品でもない。
SALT

SALT