きみ

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還のきみのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ロード・オブ・ザ・リング3部作最終章。
各3時間程度であった1作目、2作目と比べて、201分とちょい長め。
しかし物語が架橋に向かい、クライマックスの連続。おかげで飽きずに見られました。

冒頭はゴラムが指輪を手に入れた、過去のシーンから。ひと目で指輪に心を奪われたゴラムは、友人まで殺してしまう。そんなゴラムのキャラクターに加えて、指輪の業の深さを改めて思い知らされるスタートでした。

そんなゴラムを挟んだフロドとサムのすれ違いはとても歯痒く、見ていて辛かったのですが、「あなたの重荷は担えませんが、あなたなら背負うことができます」そういってギリギリのところでもフロドに手を差し出す、サムの心意気が最高に格好良かったです。

私的に大好きだったのは、ゴンドールの戦いのシーンで、とにかくファラミアが切なくいじらしかった。彼の部隊が門に向かう姿、見送る人々がまるで葬列を見送るような顔をしていたのが印象的。
彼が死なないで、本当に良かった!

ラスト。フロドが自分の意志で指輪を壊すことが出来なかったことに、一瞬「え!?」と驚いたのですが。
よくよく考えれば、普通の青年であったフロドが指輪の運命に巻き込まれ、それでも旅を決意し、戦い、指輪の誘惑に負けてしまった、そんな特別な青年でない彼が、結果的に成し遂げた…その結末は「冒険譚」ではあるけれど、「勇者の物語ではない」といったかんじで良かったです。

映像は終始素晴らしく、愛すべきキャラクターが多かった。長丁場でしたが、楽しみました。
きみ

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