Emma

スウィング・キッズのEmmaのネタバレレビュー・内容・結末

スウィング・キッズ(1993年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

1939年のハンブルクを舞台にスウィングをこよなく愛する若者と、彼らを取り巻くナチス、それによって引き裂かれていく友情を描く。
主なメンバーはピーター、トーマス、アーヴィッド。(あともう1人金髪の青年が3人にくっついてるけど結局誰だったんだ)
ナチに隠れてジャズを聴いたり踊ったり、毎日を彼らなりにエンジョイしてたけど、アーヴィッドのレコードに傷をつけてしまった所から物語は暗い方向へと向かっていく…
命を賭けてでも自分の意思を貫くアーヴィッド
自分を認めてもらえる世界に陶酔して自身を見失うトーマス
父への思いから生じる疑惑と正義感に悩まされるピーター

3人それぞれのナチスへの向き合い方がいい対比になってた。結局自身の信じる道を貫いたピーター。ラストは胸が締め付けられる。でも引き裂かれた友情はスウィングによって再び縫い合わされ、トーマスは自分を取り戻す。ある意味ハッピーエンド。

配達のシーンは何を運ばされているのか気になって気になって、明かされた時はピーターと同じくらいショックを受けた。
何とその小包の中身はユダヤ人遺族へ当てた遺灰。恐らく収容所へ連れてかれた家族のもの。開けると遺灰と共に指輪だけが残され、蓋の裏に名前と悪趣味な髑髏のイラストが描いてある。

ナチスは人間じゃない。悪魔だ。
Emma

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