Emma

キル・ユア・ダーリンのEmmaのレビュー・感想・評価

キル・ユア・ダーリン(2013年製作の映画)
4.0
Kill your darlingsとは物書きの間ではよく知られたフレーズで、自分が一生懸命考えたストーリーラインや登場人物だとしてもそれらが作品の蛇足になる場合は、物語をより良いものにするためにそれらを捨てなければならない、という意味。
本作は文学に傾倒する文学生の青春物語なのでこの言葉がダブルミーニングになってて面白い。『太陽と月に背いて』のディカプリオのランボーのような狂気を秘めた美しさを持つルシアンだけれど、結局のところあれだけのカリスマ性を持ってして自分では何も書こうとしない。その隣で自分は何者でもないとルシアンに縋るアレン・ギンズバーグの危うい共依存にとても味があった。やべー天才たちと友人になり、お酒を飲んだりドラッグキメたり馬鹿やったりして権威に反抗する青春を送れたらどんなに楽しいだろう。彼らの大学生活はまさにサスペンス小説のようで羨ましかったです。
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