さらしな

ノートルダムの鐘のさらしなのレビュー・感想・評価

ノートルダムの鐘(1996年製作の映画)
4.2
ディズニー映画の中では異色ながら名作と名高い作品、というイメージの本作。ざっくりとしたあらすじは知っていたけど、きちんと観るのは今回が初めて。
まず、冒頭の5分、ここで主人公のカジモドの生い立ちが紹介されるのだが、このときの歌、ノートルダムの鐘のメインテーマと言って良いのだろうか、この歌が美しく荘厳で、鳥肌がブワッと立つ。ここで一気に引き込まれてしまった。
カジモド、エスメラルダス、フィーバス、フロローとメインキャラすべてが良いキャラなのだが、特にエスメラルダスが本当に良い。強く、優しく、美しい。ジプシーとして迫害されてきた過去や、ヒーロー顔負けの立ち回りなど、魅力は語り尽くせない。一方のカジモドは、鐘撞堂に幽閉されていることや、ガーゴイルと友達であることなど、非常にヒロイン的な要素が多い。しかし、カジモドもエスメラルダスやフィーバスと出会い、様々な感情に向き合い、成長していく姿は、やはり彼が主人公なのだと思わせてくれる。
フィーバスはとても良い男だし、フロローはだいぶ気持ち悪い。でも、フロローに対して感じる嫌悪感は、どこか自分にも覚えがあるからこそ、なのかもしれない。……好きな人のスカーフの匂いを嗅いで恍惚とするとか、さすがにそんなことはしませんが。
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