人来たり、人立ち去りぬ。
トーマス・イムバッハ。
バシュラールの言う“縦横”の時間軸を敢えてずらす事で、鑑賞者へ想像を促す作品である。
本作は三つの要素から成り立っている。
一つは監督であるイムバ…
監督自身に対して妻や両親、友人たちからかかってくる留守番電話の15年間の記録。
「こっちもいい天気だよ、空腹だ」
「湖へ行こうよ」
「誕生日おめでとう。もう昼だぞ」
「いい加減自分の子の面倒をみ…
1/11に111分の映画というミラクル。定点観測の111分だなんて絶対寝ると思ったけどトンデモゴザイマセン!煙突と飛行機、列車や雨粒、雪、そして留守番電話。ただそれだけなのに何てドラマチック。実際結…
>>続きを読む煙突のせいか、ウィリアム・バシンスキーの『The Disintegration Loops』を観終わった時と似たような感覚になる...のだけれども、こっちは15年分の映像と留守電の鬼編集。ミラクルは…
>>続きを読む一日のはじまり。明るい空がだんだんと暗くなり、街は翳りゆく。夜、暗くなった空、街はネオンで明るく照らされる。
幾度もかかってくる電話。受取手は、いつまでも不在を貫いている。返事が返ってくることのな…
少し離れたところから、再び物語を紡ぎ直すように
スタジオに流れ続ける、監督トーマスに向けて投げかけられる留守番電話の音声と、スタジオからの眺めを撮り続けた映像。
そのどちらも確かな出来事の断片では…
トーマス・イムバッハ「終りゆく一日」
日本では聞き慣れぬトーマス・イムバッハという名。
かくいう私も初耳です。
ドキュメンタリー映画は少なくともミュージカルよりは好きな映画ジャンルです。
実際カ…