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思い出のマーニーのaのレビュー・感想・評価

思い出のマーニー(2014年製作の映画)
4.3
高校生の時に一度観た事があったが、内容はよく覚えておらず、杏奈にあまり良い印象は持っていなかった。
しかし、大人になってから観ると、中学生が生きている、閉鎖的で小さな世界で孤独感に苛まれていた少女が、「普通」に生きれる世界に出会い成長していくストーリーはとても温かく、ジブリ作品で1,2番に好きな作品となった。

まず、杏奈とマーニーと関係は、ロマンスではなくてロマンシスではないだろうか。もし、彼女達に恋愛感情があるなら、それを否定してはいけない。
しかし、恋愛感情ではない場合、他人が恋愛至上主義の考えの基、彼女達の憧憬などを「恋愛している」と決め付けるのはナンセンスだろう。
少なくとも私は、二人はお互いの孤独を救いあう事ができたロマンスではないロマンシスの関係だと感じた。

また、一番印象的だったシーンは、杏奈がマーニーと最後に話した時、杏奈にとってコンプレックス(?)だった瞳の色が、「今まで会った誰よりも好き」なマーニーと同じ色で輝いたシーンだった。
映画を最後まで観るとあのシーンは、杏奈が強くなった事はもちろん、杏奈が愛した人は昔も今も杏奈のそばにずっと居てくれた事がわかり、観ていた私が救われた気持ちになった。

そして、杏奈は中学生だから、実子でも手当が出る事を知らなくて当たり前だと思う。
この作品の中で、わだかまりはとけていたが、もっと大きくなって、その手当などを知った時、杏奈が「お母さん」達と12歳の頃を思い出して笑い合ってほしいなと思った。
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