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海賊とよばれた男のspoornerizmのレビュー・感想・評価

海賊とよばれた男(2016年製作の映画)
3.5
面白かった。戦後の、日本人の根性の物語は、おそらく史実があってのストーリーで、そこに力があるから最後まで見ちゃう。
とはいえ、まぁ、国岡鐵蔵さんの生涯を短い時間でまとめてしまうため、あれ、あれれっと端折られてしまってる所はあるから、そこはね、物足りないけど。
“日承丸“がなぜ、イランの人たちに歓迎されたか? あれが日本の船ってわかるもんなのんか? イギリス戦艦と、あんな刺し違えで済んだのか、や、済んだのだろうけれど、緊迫感と迫力がもうちょっとあってもいいかな、っていう。

役者さんは、いいなぁ。
主人公の岡田さんの映画では、多分「永遠のゼロ」よりも演技力が問われたんじゃないかなぁと思った。ほとんどの部分が、40代から50代くらいの設定で特殊メイクを施しての、だし、相手にする俳優さんが小林薫さんや、國村準さん、堤真一さん。部下に配役された人たちも、ほとんど年上だから、それを感じさせないよう演じるのは大変だったのじゃないかな。声色は不自然に感じないよう、年齢と共に低くなっていったし。鈴木亮平さんの通訳、なめらか〜。通訳として役を演じるのも、絶妙じゃないかなと思った。

綾瀬はるかさんは、もったいなかった。他の俳優さんでもいいのかな。最後は泣かせるけど、奥さんの葛藤をしっかり描くなら綾瀬さんでもよいけど、それほどでもなかったから。

実話やモデルになった人はこれから知る予定。しかし、戦争の時代や、戦後復興期の日本人の物語を見ると背筋を伸ばさなきゃって思うのって、悪くないよな。
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