Yumyum

ミッドサマーのYumyumのネタバレレビュー・内容・結末

ミッドサマー(2019年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

良かった。

メンタルが弱った女性が彼氏(モラハラ)とその友だちたちととある村(カルト宗教が根付いている)に行く、って話なんだが、メンタルリセットというかある意味セラピー的な映画でグロテスクな展開も多々あるんだが爽快感がある。

視聴後、主人公の笑みになってしまう。

これはヤバいだろ…という「越えてはいけないライン」をドカドカ土足で踏み抜く男たち(先祖の木に放尿、侵入(閲覧?)禁止の場所に入るなど)がドカドカ死ぬのがよい。

ウェーイなノリでいた男たちが不穏な空気にビクつきはじめ、いかぶしげでビクついていた主人公が村の女性たちと打ち解けあい、馴染んでいく反比例的な鏡あわせな展開がよい。

男たちの死にかたのバリエーションが豊かで「グロ!(ドン引き)」よりも「芸術的だな…(感心)」になってしまう。
ドラマ版ハンニバルに出てくる遺体展示方法と似ていて(芸術センスが)良かった。
あの背中の肉を剥ぎ羽に見立て、肺を露出させる刑(拷問だっけ)ってたしか「鷹の~(なんたら)」って正式名称があったはずなんだがググっても出てこなかった。

この映画が公開された時にやたらと「男が薬もられてレイプされ真っ裸で逃げ惑うシーン」が素晴らしいと持て囃されていたように記憶しているが(それまではホラー=女が下着または真っ裸で逃げ惑う、薬もられてレイプ=女、が定番だったから)実際みたらそうでもないなと思った。

女は今までホラーで化け物にレイプされたり、化け物の子を産んだりしたし、薬もられてレイプなんで現実世界ですら多発してるので言葉は悪いが「このレベルで斬新になっちゃうんだ」と思った。

どうせなら男は化け物(または化け物衣装を身につけた村の屈強な男たち)に受け身としてレイプされてほしかったし(幻覚みてるならなおさら化け物にレイプされてると勘違いしてほしかった)見た目綺麗な女性とヤバいシチュエーションとはいえセックスしている(レイプされている)シーンは「(画面的に)普通だな」と思ってしまって、もっとゲロ吐きながらセックス"させられる"みたいな「男側の嫌悪感」を見せてもらいたかった。

でもそういうシーンがあったら覗いた主人公がショックを受けることはなかったのかもしれないな。
(ショックを受けたのは「こんな旅行先ですらセックスするとは!(知らねー女にもチン◯おったつのかよ{ドン引き})」という彼氏への不信感への確信と、それに伴う失望もあっただろうし)

モラハラ彼氏を燃やしたのは良かった。

モヤモヤが全部なくなる(モヤモヤの原因が全員死んでくれる)からマジでラストは笑顔になれる。
Yumyum

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