Yumyum

ダムゼル/運命を拓きし者のYumyumのネタバレレビュー・内容・結末

ダムゼル/運命を拓きし者(2024年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

最高すぎた。

やべー国の(歴代の)王「なんかーうちの国にやべードラゴンがいてー3人の娘を贄によこせっていうのね?可愛い娘を贄にするのはやだからー他から死んでもよさげな義娘ってことで養女(嫁)つれてきて贄にするわ☆」

って激やば案件に巻き込まれた女の話なんだが、めちゃめちゃ面白かった。

被害者面してる王家側の人間がクズしかいないのでまさに「クズの見本市」状態。

しかも王家による歴史の改竄(捏造)が一番の原因とかね…あるある展開かつ今の時代にベストマッチしすぎて震える。
マジでいるもんな…「ナチスはいいこともしたんだ!(してねーよ)」とか「311のときにL◯NEがあって助かった!(存在してねーよ)」とか言う人…

ひとつモヤモヤするところが"男(歴代のとある王)"がしでかしたことが原因で起きた復讐の話なのに、"女(現代の王)"に責任をとらせる描写にしたのはなんで?と思った。

女vs女vs女で「女の敵は女!!」みたいな印象をあたえてるのが嫌だった。
(元凶男なのに)

これ男尊女卑の世界っぽいのに(身分の高い女が働いている描写がなく、娘の結婚の承諾を父親がしてる{家父長制の家制度}描写があるから)「女」が「王」に就いてるのがまず「なんで?」となる。

多分この王は前の王の娘、だと思うのだが(婿という立場なので血の濃い実の娘が王座についたのでは?)そこがそもそも引っかかる。なんで婿養子っぽい夫を仮にも"王"という役職につけないのか…多分、そこにこの王家の血統主義的傲慢さがあるのだと思うが…。

この王(娘)が4女だったのかもしれないが(贄にされるのは3人までなので他の姉は他国に嫁に出し生き延びたのでは?)歳をとろうが「娘」には変わりないので、他から娘みつくろって…とはいえ、女を王にしてそんなリスク高いまねする?と…他国に嫁に出すor男装してる、じゃないと筋が通らんな…と勝手にモヤモヤしてた。

この王が"男"だったら納得だった。

過去の男が女たち(ドラゴン+ドラゴンの娘+贄にされた娘)しでかしたことを現代の男が女たち(ドラゴン+主人公)によって断罪される+死によって罪を償う、で筋が通るから。

ついでにいえば、かつ王子が男装させた王女(殺させないために男装させる習慣がある{実際娘が産まれたら他国に養子に出してそうだが})とかならより面白かったのになーと思った。

女を助けるのは女だし、女の味方は女ってラストは最高だった。
死んでいった姫たちが、また来るであろう未来の姫たちに記録を残していくの、最高すぎる…最高のシスターフッド。

あのラストシーンには思わず
「ドラカーリスやん…(byゲースロ)」
と口に出てしまった。

迷路好き(得意?)の能力が活かされてるのも良かったな。
Yumyum

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