山田

映画ドラえもん のび太の新恐竜の山田のネタバレレビュー・内容・結末

2.5

このレビューはネタバレを含みます

映画ドラえもん40作目。
キャッチコピー「ハロー!新のび太。」

まだ皆さんの感想を拝見していないのでこの映画の評価がどんなものかめちゃくちゃ気になるところですがまずは自分の感想をば。
正直なんだよハロー!新のび太って。新のび太になってから何年経ってると思ってんだ?新恐竜についてものび太の恐竜2006がありましたやん。「新」って何をもって「新」なの?と疑問でした。
恐竜のビジュアルが結構リアルで映像技術の進歩を感じたりしたけど、のび太が恐竜博で持ち帰った化石のたまごと言いはる石をタイムふろしきで元のカタチに戻らせる工程の既視感。映画ドラえもんシリーズの記憶は継承されないからピー助の記憶はないのかと少し寂しくなりつつ、もうすでに1匹立派に恐竜を育てているのにまだ育てたがるのかこいつと思ったりなどした。
しかも今度は双子の恐竜ときた。あり得るのか?卵から双子が孵る事が?!と思って調べてみたら「ほとんどないけど絶対に産まれてこないというわけではない」そう。
実際は卵の中の限られた栄養が足りず双子で産まれるのは難しいみたいだけどタイムふろしきの影響もあってか無事に誕生した結果、キューの方が少しだけ育ちが遅くて羽や尻尾が短いハンディキャップを抱えてしまったのかもしれない。
それにしてものび太の恐竜卵センサーが百発百中で恐ろしい…

最近品切れ気味のももたろう印のきびだんご。その代わりに出てきた新アイテムのトモチョコ。一緒にわけて食べると仲良くなれるといったアイテム。1時間と限定的なものだけどそこで知り合ったティラノサウルスのゴルを見て、ねじまきシティに出てきたジャイアンのお気に入りぬいぐるみティラちゃんを思い出した。

今回のカギは、飼育用ジオラマセット。正直これがあればいくらキューとミューが大きくなったとはいえもうしばらくは一緒に暮らせたんじゃないか?と思ってしまった。
上手に空を飛べないキューと、さかあがりができないのび太のコンビはなんだかほっておけなくてかわいい。のび太がキューに厳しく当たりがちではあったけど、悔しいからこそ応援したくて、応援したいけど自分なんかに言われても嬉しくないよねって気持ちもあってなんとももどかしい。

そして今回犯罪を犯しそうになるのび太。タイムパトロールの登場にはつい興奮してしまった。軽く拘束されるも「恐竜が鳥になる進化の過程に彼が必要だったのだ!」と勝手に盛り上がってくれてお咎めなしだし、飼育用ジオラマセットで保護された恐竜たちは隕石で絶滅しないし本当にそのまま残しておいて大丈夫なんですか?と心配になった。空想動物サファリパークみたいな保護観察下に置いてもらえるのかな。タイムパトロールがちゃんと監視してくれるんだろうけど残した事で時代変わってないのか?大丈夫なのか?

なにより一番ガックリきてしまったのは冒頭まったくと言っていいほどのび太の記憶になかったピー助が、中盤でのび太を助けてくれる。
実際ピー助がいる時代はずっと前の時代だから6600万年前の日本で生きてる事はまず不可能なので、のび太を助けた首長竜はピー助ではないんだろうけどフラッシュバックのように出てくるピー助の記憶はなんだったのだろうか。
あの記憶が少しでものび太の中にあるのなら今回ののび太の本物の恐竜を探すって欲求はすでに満たされているはず。というかピー助の記憶があるとしたら、忘れちゃってるって事?とショックになってしまってまた恐竜育てて同じ事してるんじゃないよと怒りすら湧いた。
各作品ごとに繋がりがあるならピー助を全面に出しても良いと思うけど、記憶の継承がないのであれば今作にピー助の記憶を漂わせるのは違うと思った。ましてや生きてる時代が違うのに。
ピー助自体の登場はめちゃくちゃ嬉しいけどピー助との記憶を塗り替えられてる様で悲しかった。
山田

山田