至福の時
まさに鑑賞中至福の時を過ごした。ただただその映像美に酔いしれ、そして迫力に圧倒された。どのカットを見てもアート作品のようだった。こんな美しいSF映画なんて見たことない。強いてあげれば２００１年宇宙の旅くらいか。
前作に続いて今回もIMAXにて鑑賞。というか本作を通常スクリーンで見るなんてありえない。画面サイズ、音響設備の整った劇場で見たならその没入感たるや半端ではない。サンドワームが襲ってくるシーンでは地響きの振動がそのまま客席に伝わって、自分がアラキスの砂漠にいるかのような錯覚を覚えるほど。
そして内容的にも今回は原作の完結編に当たるだけに怒涛の展開を見せる。その戦闘シーンの迫力たるや、例えばハルコネンの宇宙船がフレメンたちの居住地を空爆するシーン、あれだけ見てもアートだ。そして未来の世界ながら中世騎士道よろしく迫力ある白兵戦のシーンや一対一の決闘シーンまで、盛り沢山。多数のサンドワームによる奇襲攻撃もすごかった。
映像が美しいだけでなくアクション映画としても最高だった。スペースオペラ、芸術映画、アクション映画、文芸映画と一本で複数の要素が詰まった映画を見たような満足感に浸ることができた。本当に贅沢な時間を過ごせた。
最近のハリウッド娯楽作もお金かけてるだけで楽しめないものが多いが、さすが信頼おけるヴィルヌーブ作品だけに楽しませてもらった。上映時間中瞬きを忘れるほど。
日本ではどうなるかわからないけど、世界的にはヒットしているので、監督が公言するように三作目が作られるのは間違いないと思う。これでまた映画を見る楽しみが増えた。
ちなみに二つ右隣のおっちゃんはポップコーンバクバク食べてそのあといびきをかいてた。IMAX料金払ってまで何しに来たんだろう。サンドワームに食われればいいのに、と普段は思うところ、映画に夢中でいつもほど気にならなかったな。
