シネフィルmonkさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

シネフィルmonk

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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.3

これはもうたくさん投稿されているので、鑑賞した感想のみ。スカイツリーを見下ろす東京を舞台に寡黙な公衆トイレ掃除員の規則正しい日常生活が周囲によってかき乱されていくも、心地よい清涼感として余韻の残る作品>>続きを読む

TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

岸田今日子さんの『ムーミン』をTVで見て育った世代なので、主要キャラクターが登場するメルヘンチックなストーリーかなと思ってたら、肩透かしを食らった。

なにより、トーベ・ヤンソンのことは映画を見るまで
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サンシャイン・ボーイズ(1975年製作の映画)

4.0

かつての人気ボードビリアン「サンシャイン・ボーイズ」。46年間もコンビを組み、一世風靡した伝説のコンビだが、引退後は11年間も互いに口を利かないほどの仲の悪さ。しかし、その2人がTVの企画で再会するこ>>続きを読む

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

3.8

引退したと思ったら監督業を再開してくれたアキ・カウリスマキの最新作『枯れ葉』、インスタでも投稿され始めましたね〜。関西は29日からなので、「労働者三部作」復習しながら待つことにします。

ごみ収集車の
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ニール・サイモンのキャッシュマン(1983年製作の映画)

4.0

『グッバイガール』の監督ハーバート・ロス、脚本ニール・サイモンによるコメディドラマ。原題は「Max Dugan Returns」。母子家庭で慎ましく暮らしている女教師の家に突然、28年前に蒸発した実父>>続きを読む

スイート・チャリティ(1968年製作の映画)

3.8

フェデリコ・フェリーニの『カビリアの夜』(1957🇮🇹)をブロードウェイで公演し、成功をおさめた振付師ボブ・フォッシーがミュージカル映画として監督、シャーリー・マクレーンが男運のないヒロインを演じた懐>>続きを読む

おかしな夫婦(1970年製作の映画)

3.8

「甦る映画遺産」のDVD復刻版を買って鑑賞しました。

オハイオの田舎から栄転を賭けた重役面接のためNYへ出てきたサラリーマン夫婦に待ち受けるトラブルと不運の連続。マシンガントークさながらのジャック・
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メグレと若い女の死(2022年製作の映画)

3.5

パリのパーティに参加しようとしたが拒まれた身元不明の若い女性が殺され、事件を追う警視メグレをジェラール・ドパルデューが演じる。

ジョルジュ・シムノンの晩年の原作を映画化、パトリス・ルコント監督作。モ
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キューブリックに魅せられた男(2017年製作の映画)

3.7

四年前、キューブリック没後20周年特別企画で『キューブリックに愛された男』と同日にカップリングで上映された作品。タイトル通り、映画の細部にこだわり気難しいイメージのキューブリックを裏方として支え続けた>>続きを読む

アイ・アム・キューブリック!(2005年製作の映画)

3.5

スタンリー・キューブリックの偽物でゲイの詐欺師をジョン・マルコヴィッチが怪演している。

映画は日本で劇場未公開だったみたい。実は本人にとうてい似ていると思えないのだが、キューブリックになりすました男
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バリー・リンドン(1975年製作の映画)

3.8

キューブリックらしいエキセントリックな描写は感じないが、18世紀のイギリスの農村風景や騎士団、貴族社会を色鮮やかに再現し、観ているものをその時代にタイムスリップさせてくれる作品。

農家の青年が成功の
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栄光何するものぞ(1952年製作の映画)

3.5

昨日はJR大阪駅から地下鉄で一駅の中崎町にあるプラネットプラスワンでこの映画を観た。

喫茶店の二階に簡単な受付と20人の固定席、追加で10席ほどのパイプ椅子席があり、プロジェクターを投影する20畳ほ
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フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

全編を通してとにかく走りまくる主人公。生まれつき身体に障害を持ち、知能指数も劣っているフォレスト・ガンプが純真な心で、ベトナム戦争やケネディ大統領銃撃、中国とのピンポン外交など、アメリカの重要な政治、>>続きを読む

チャンス(1979年製作の映画)

3.7

『エンパイア・オブ・ライト』で最後、ヒロインが劇場で一人で観た作品。懐かしいので、この機に久々に鑑賞📮です。

『ピンク・パンサー』シリーズのおどけたクルーゾー警部役でおなじみのピーター・セラーズが知
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.8

イギリスの海辺の映画館エンパイア劇場で働く心に障害を持つ中年の女性と黒人青年の年の差の離れた恋愛を中心にしたストーリー。劇場で見逃したので、ディズニープラスを利用して鑑賞📮です。

時代背景が1981
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伯爵(2023年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

かつてチリで独裁政権を築いたピノチェトを吸血鬼として断罪する異色作。
フランスのルイ16世の頃から生き続ける吸血鬼という設定はユニークで、空を舞い、獲物を狙うモノクロ描写が美しい。

でも、おぞましい
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リオ・ブラボー(1959年製作の映画)

3.8

メキシコ国境のならず者たちが跋扈する西部の街を熱血漢の保安官、酔いどれのガンマン、片足の悪い老人らが協力しあって守るこれぞ痛快西部劇。

主演にジョン・ウェイン、ディーン・マーティンら。歌あり、恋あり
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赤い河(1948年製作の映画)

3.6

南北戦争後、需要のなくなった野生の牛1万頭をテキサスから北部のミズーリへと1000マイル大移動(キャトル・ドライブ)させる壮大なアメリカ開拓史。長距離の移動の間には牛の暴走、野営、先住民の襲撃、世代間>>続きを読む

ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)(2022年製作の映画)

3.8

ジャン・リュック・ゴダールの没後1年を記念した追悼ドキュメント。ヌーヴェル・ヴァーグの旗手として映画界に颯爽と登場。映画界の革命児、伝説と持ち上げられる反面、共産思想にかぶれて難解な作品、気難しそうな>>続きを読む

探偵マーロウ(2022年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

レイモンド・チャンドラーが生み出した探偵フィリップ・マーロウ役は過去にハンフリー・ボガートが『三つ数えろ』、ロバート・ミッチャムが『さらば愛しき女よ』と『大いなる眠り』、エリオット・グールドが『ロング>>続きを読む

わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.8

『わたしは最悪。』は大事なときになると迷い、逃げてしまう癖のあるヒロインが主人公の12章に分かれたストーリー。第94回アカデミー賞の脚本賞と国際長編映画賞にノミネートされたラブストーリー。30歳を迎え>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

3.2

『イノセンツ』は普段は観ないジャンルだけど、娘に勧められて。夏休みの公園で仲良く遊んでいた子どもたちが人を操る能力に目覚め、暴走し始めるサイコロジカルホラー(サイキックホラー)。 

これは派手さはな
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さらば、わが愛 覇王別姫(1993年製作の映画)

4.3

今月末で京都市の伝統あるミニシアターの灯がまたひとつ消える。通算60余年に亘り、邦画・洋画のジャンルを問わず多くの映画好きを楽しませてくれた京都みなみ会館。東寺すぐ近くにある劇場だ。昔は車も無料で駐車>>続きを読む

ロバート・アルトマン ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男(2014年製作の映画)

4.2

「ロバート・アルトマン傑作選」が関西の劇場にもやってきたので、復習兼ねて『ロバート・アルトマン/ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男』をU-NEXTで7月に鑑賞📮です。

***

産業映画やドラ
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ロバート・アルトマンのイメージズ(1972年製作の映画)

4.0

ロバート・アルトマン傑作選より。

ロンドン在住の女性の児童文学者が主人公。夫の留守中、奇妙な電話が頻繁にかかるようになり、気分を変えて別荘へ行くが、そこに死んだはずの前の夫、浮気相手の愛人と娘らが現
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雨にぬれた舗道(1969年製作の映画)

4.0

ようやく「ロバート・アルトマン傑作選」を観に劇場へ行けた。前に投稿した『三人の女』(1977)を含めて、女性を主人公にしたロバート・アルトマンの三部作。

『雨にぬれた舗道』は長編第3作。アメリカで興
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グッド・オールド・サマータイム(1949年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

メグ・ライアンとトム・ハンクス共演の『ユー・ガット・メール』をお好きな人ならオススメです。
見ず知らずの相手と心を通い合わせる男女が、実は身近な存在でケンカする相手だっというよくあるようなラブコメディ
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ラブ・レター(1945年製作の映画)

4.0

大阪市の小さなシアター、プラネット・プラスワンのチラシでその存在を知り、アマゾンプライムビデオでちょうど配信中なのでさっそく観ました。

ロンドンを舞台に見知らぬ相手に代筆した恋文がもたらす殺人事件。
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スターダスト・メモリー(1980年製作の映画)

2.6

U-NEXTで配信中ながら、残念ながら吹替版。ウディ・アレンの独特のしゃべり口調を味わいたいので、ネットで見つけたVHSを廉価で買って懐かしの再鑑賞📮です。

フェデリコ・フェリーニの『81/2』をオ
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ブリット(1968年製作の映画)

4.0

暑い夏に颯爽とした刑事アクションを観たくて、U-NEXTで久々鑑賞でした📮。

映画史に残るサン・フランシスコの坂道での激しいカーチェイス、空港での犯人追走劇をクールに演じたブリット刑事ことスティーブ
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七月のクリスマス(1940年製作の映画)

4.5

脚本家兼監督の先駆者となったプレストン・スタージェスの監督作。こちらは『サリヴァンの旅』とはまたひと味違うテイストのコメディです。

珈琲会社の標語のコンテストで入選し、25,000$の賞金を獲得した
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

2.4

このレビューはネタバレを含みます

U-NEXTのポイントにて。

カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作にしてアカデミー賞作品賞ノミネート作。

豪華客船が転覆し、生き残った人々が島に辿り着くが、そこでは社会的な立場が逆転するというサバ
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

2.4

このレビューはネタバレを含みます

ジム・ジャームッシュ作品なので、とりあえず配信で観ました。

田舎で変死事件が発生し、墓地から死者がゾンビとして次々に甦る。
ビル・マーレイ、アダム・ドライバーの警察官コンビにスティーブ・ブシェーミ、
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ライトハウス(2019年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

孤島の灯台守に派遣された二人の男が幽閉された空間で次第に狂気、猜疑心にとらわれていくスリラーもの。

ロバート・パティンソンとウィレム・デフォーのほぼ二人芝居と、絶海の孤島のモノクロ映像がマッチしてい
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

きょうからアマプラで配信されたので鑑賞しました。
世界的な女性指揮者に登りつめたリディア・ターの栄光と転落の人生…。指揮者、作曲の才能に恵まれ、女性として初めてベルリンフィルの首席指揮者に就任した主人
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ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ(1975年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

ファッションのアイコンであったジェーン・バーキン追悼📮です。夫でもあるミュージシャン兼俳優のセルジュ・ゲンズブールが初監督、センセーショナルな話題を呼んだ意味深な曲名がそのまま作品タイトル。

アメリ
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