みむさん

マッチ棒くずしのみむさんのレビュー・感想・評価

マッチ棒くずし(2021年製作の映画)
3.5
EUフィルムデーズにて。

変な緊張感がずっと漂ってて面白かった。
ラストもそこで終わるかーというやつで。

英題のミカドは棒くずしゲームのことらしい。
なるほど、確かに一つ誤って崩れるとガラガラ崩れていくという意味で納得なタイトル。

マグダが父と継母からもらったネックレスがもたらす偶然の積み重ねと、過ちの連鎖、噛み合わないそれぞれの思いや信念。

マグダが親切のつもりで病院の子供に渡したネックレスが、思わぬことを引き起こす。
マグダ以外も親切心からの行動を取った者がいるが、親切心は他人や第三者、特に心穏やかでない状態の者から見ると親切どころか迷惑と取られたり誤解されることもある。

誰がきっかけでも事態はこじれていくであろう、ダメなパターンや無意識の小さな過ちの連鎖。
この場合父親が思い込みで冷静な思考ができなかったことにより事態が拗れてどんどん大ゴトになっていく。

劇中で言われるように因果関係はあるとは限らないが、皆がそれぞれ自分の立場と憶測で「出来事」を「事件」にしてしまうようで、冷静な第三者(=観客側)としてみていると、それせぞれの登場人物の利己的な様子にイライラしハラハラする。

これどこかで皆が落ち着かないとどんどん拗れて皆が不幸になるのではと。

そんなこと考えながらどう結末を迎えるのかと思ったらアレ。

因果応報でもあるけど、誰もが悲惨じゃないかこれは。
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    ★=好み度。★3=普通、★3.5以上=好き/良い/お気に入り。 感想英文は Letterboxd へ。 備忘録兼ねて記録中(再鑑賞で感想書き直す場合あり)。作品登録がないものはインスタグラムに記録。…

    ★=好み度。★3=普通、★3.5以上=好き/良い/お気に入り。 感想英文は Letterboxd へ。 備忘録兼ねて記録中(再鑑賞で感想書き直す場合あり)。作品登録がないものはインスタグラムに記録。原作本の感想は読書メーターへ。 観たあとに皆さんのレビューを読みます。 クリスチャン・ベイルとニコラス・ウィンディング・レフンが大好き。 ※コメント欄は自分用ネタバレ備忘録に使用。 ※監督俳優別ベストは実写長編(日本未上陸作含む)全作鑑賞した人物のみ ※年別ベストは該当年上陸作品を100本以上鑑賞した年のみ ※大きなネタバレになるハッシュタグはつけません。