ヒーローモノといえば、真っ先にこれが思いつくというくらいには世代の作品。
オリジンストーリーではなく、ヒーロー活動を辞めたその後の世界、他の作品でいうところの、第三章くらいは絶対に経てそうな作品である。その為、過去の栄光と今の自分の葛藤に悩む主人公が描かかれる。
主人公がただただ怪力な為、爽快なアクションシーンが多く見られた。周りも体が伸縮性のあるキャラであったり、氷使いであったりと、見ていてとても楽しい能力が多かった。
シンドロームのキャラクターもヴィランとして洗練されており、僕自身も、もし理想とするフィクションのヒーローと対面できたとして、それが理想と乖離していたり、事情はあれ拒絶をされてしまったら、この様な捻くれた思考になってしまうのかなと考えさせられるところがあった。演者である宮迫さんも、またこの様な世界で活躍してほしいな、とも思った。
多少リアリスト寄りの作品であり、いわば純粋なヒーロー映画とは言い難いが、何度でも観たい作品の一つ、そう思える作品であった。