細谷しゅうへい

現金に体を張れの細谷しゅうへいのレビュー・感想・評価

現金に体を張れ(1956年製作の映画)
3.5
大好きなキューブリックのハリウッドデビュー作。
物凄くシンプルでオチは見えてしまうのに最後の数分感はハラハラさせられたな〜
様々な人物の視点から別の時間軸で話を進めるのは『パルプフィクション』のタランティーノ風味を感じたな(こっちの方が早いんだけど)
キューブリックといえば極限まで人間を追い込んだ時に見える人の本質を描く作品が多く感じるんだけど、これはそのキューブリックのクセみたいなのが全然無くて
キューブリックと言われなければ気付かないな。
でも画面のかっこよさはさすがキューブリックだった。緊張感あるし構図で登場人物の関係性を強調してる。

最後のミスがなければジョニー勝ち逃げできたのにもったいないな〜。
ジョージは滑稽だったけど人間くさくて良かった笑
金が欲しいという目的に対する動機がそれぞれのキャラで描かれていたのは勿論、その動機に善も悪も幅があるのが良かったな。
浅い勧善懲悪を描いて説教するんではなくて、ただその行動を描いてハラハラさせるだけで思い切りのいい映画だった。
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    細谷しゅうへい

    細谷しゅうへい

    漫画描いてます。アイコンは『きっと、うまくいく』星4以上は高評価です 好きな監督はショーン・ベイカーです。