ポルトガルで撮影中、資金不足で撮影中断せざるを得なくなったドイツ人監督が、アメリカ人のプロデューサーを探す旅に出るヴィム・ヴェンダース監督の自虐ロードムービー。
撮影中断中のスタッフや役者陣をスケッチ風に捉える前半もオリジナリティがあり、監督を含めた彼らの関係性や時間の潰し方が興味深いが、後半は撮影クルーの不満わ浴びて逡巡していた監督がいかにハリウッドと噛み合わなかったか？アメリカ人に批判させる形で、白日のもとに晒していく。この作品にもたらされたエンディングで監督が訴えたかったのは？
ある意味、究極の問題作であることは間違いなく、金獅子賞を与えたベネチア映画祭の立ち位置がよくわかる。
