怪盗DXに盗まれたドラえもんの鈴を探すため、歴代全てのひみつ道具が集まるひみつ道具博物館へ!
寺本幸代監督のドラえもんは原作からの絶妙な追加設定とそこにドラマを足す技術がピカイチな監督で違和感のない公式の二次創作を堪能できる。『新・魔界大冒険』では敵のメデューサの正体を意外な人物に設定し、ラストバトルに観客が感情移入できるように、『新・鉄人兵団』では旧作のジュドをピッポという愛らしいキャラクターにすることで、これもまたラストに子供たちが感動できる展開になっている。
そんな、寺本幸代監督が初めてオリジナルのストーリーを描いた本作では「ひみつ道具博物館」というありそうで無かった設定とドラえもんのトレードマークである鈴にバックボーンを追加するという彼女らしい作劇に。終わり方もオシャレであまり評価が低いのが寂しいところ、ミステリーの作劇を期待した人が多かったのかな。