がぶりえる

LOVE【3D】のがぶりえるのレビュー・感想・評価

LOVE【3D】(2015年製作の映画)
3.4
若さにかまけて性に溺れ、愛を見失った。

ベッドシーンのための映画。中盤以降から、愛を忘れた虚しいだけの性描写が続くため、鑑賞にはかなりの忍耐力を要する。「何をずっと見せられてるんや…」っていう感覚は、ラースフォントリアーの映画観てる時の気分に近かった(ベッドシーンが「本物」なのも同じだし…)。作り手が、半ば露悪趣味的に、とにかく刺激を過剰に求め過ぎて作った感は否めないから、好き嫌いははっきり分かれるだろうし、嫌悪感をもつ人(特に女性)はいるだろうなぁと思った。僕自身あまり好きではなかったし、はっきり言って崇高な理念に基づいて作られた作品だとは到底思えなかった。ヤバいもの見たさか、あるいは、「こんなもん作ってやりましたわ!」っていうゲテモノ映画史に名を刻もうとしたかっただけにしか思えなかった。こういう映画が作れる環境があることと、こういう作品を映画祭で堂々とお披露目することができる、ヨーロッパ圏の芸術に対する底知れぬ寛容さを感じた。
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