がぶりえるさんの映画レビュー・感想・評価

がぶりえる

がぶりえる

カンフーハッスル(2004年製作の映画)

4.6

一周回ってこれが良い。

視覚的な映像の快楽に満ち溢れていて、
徹底的にクレイジーでお馬鹿。
RRRに似た面白さ。

全身で浴びるドエンタメ映画。

ロッキー3(1982年製作の映画)

4.8

虎の目を取り戻せ!!

富、人気、お金、家族、全部手にしたロッキー。彼は前2作で、これぞアメリカンドリームというものを実現し、良くも悪くも固い地位を築き上げてしまった。そして、それが崩れる時…。

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ロッキー2(1979年製作の映画)

4.6

今度は誇りのために戦う

前作もそうだったけど、ラストファイトのシーンの展開の工夫で魅せる面白さが素晴らし過ぎる。文字通り手に汗握る、最高にアガるファイトでめちゃくちゃ刺さった。特にロッキーのサウスポ
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.5

負の感情の芽生え

「不滅の映画をみよう」っていう格好いいキャッチコピーとアナ・トレントがスープを飲んでいる顔がデカデカと描写されたパケに強く惹かれたのでいざ観てみたら、とても難しくて、尚且つとても不
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学校の怪談(1995年製作の映画)

4.1

いい意味で丁度良く面白い。面白すぎないところが良い。ちょっとワクワク、ちょっとホラー、ちょっとラブストーリー、ちょっと友情、ちょっとファンタジー、ちょっと絆の、また観たいなって思えるくらいの丁度よいカ>>続きを読む

台北ストーリー(1985年製作の映画)

4.4

時代の変わり目でもがく人達

エドワードヤンやっぱり好きだなあ。こんなに全カット情緒豊かに撮れる人観たことないし、温かさと冷たさの入り混じった様な不思議な感覚にさせられる映像に妙に引き込まれる。クラブ
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ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル(2011年製作の映画)

4.4

おそらくシリーズの中で最も頭のネジが足りてないトム・クルーズを崇められるのが本作「ゴースト・プロトコル」。(褒めてる)

「馬鹿と天才は紙一重」とはよく言ったもので、こんなにバカバカしく天才的に面白い
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猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)

2.7

不快なだけの胸糞映画をエンタメとは思わない。

何がしたいのか分からない映画だった。観客に何を感じて欲しくて作った作品なのかが全く持って分からない。ただただ嫌な話を作りたかっただけのように思えてならな
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息もできない(2008年製作の映画)

4.7

激しく揺さぶられた。
まさしく「息もできない」ほど重たい、心抉る傑作。

「二人でいるときだけ泣けた。」ってキャッチコピーめっちゃ良いし、誰しもそういう感情を欲してるよなぁって作品観て思った。苦しい時
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インファナル・アフェア(2002年製作の映画)

3.9

至高の香港ノワール

トニー・レオンの若干やつれた感じの笑顔とアンディラウの一切の隙を見せないキリッとした目つき、どっちも格好いいし、どっちも好き。そして、どっちもハマり役。
警察のフリしたマフィアと
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燃えよドラゴン ディレクターズ・カット版(1973年製作の映画)

3.3

初ブルース・リー、全くハマらず。

ブルース・リーの凄さもこの作品の凄さも掴めず撃沈!!!
そして、そこで効いてくるあの名台詞
「考えるな、感じろ」

…ごめんなブルース・リー。そっか考えちゃだめだよ
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一晩中(1982年製作の映画)

4.0

子守寝落ち映画

シャンタル・アケルマンの創作意欲とチャレンジ精神の高さが伺える一作。余計な添加物のなさと静かに真正面から人間を捉える撮り方が良い。とにかく、いかにムーディーに魅せるかを突き詰めまくっ
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.6

笑えない話をシニカルに笑い飛ばすドギツい猛毒

やっぱり面白い。これを間違って中学生の時に観てしまった同志たち、きっとあなたは立派なひねくれ者に育っていることでしょう。あの時はただただ刺激的な画に興奮
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ゴールデン・エイティーズ(1986年製作の映画)

4.2

次があるやん。

80年代に作られた80年代こそ最高映画。何より80年代を愛してやまない作り手が楽しんで作ってる感じが良いし、「自分たちの生きてる時代が最高」って胸張って言えるところが羨ましい。「今の
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ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

4.9

切実な映画

これはもう『時計じかけのオレンジ』のルドビコ心理療法だ。普通に考えて誰がこんな映画を観たいと思うだろう。上映時間198分の超大作にして、とある女性の変わり映えしない三日間をただただ映すだ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.5

宮崎駿ののらりくらりとした自分語り

ちょっと不気味で意味不明な夢みたいな映画。本作を観た誰もが言う様に全然分からなかった。観て率直に訳わかんなかったからレビュー欄を見て安心した。どう考えても分からせ
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街をぶっ飛ばせ(1968年製作の映画)

4.0

惚れ惚れする映像センス
退廃的で、破滅的で、衝動的で、でもお洒落だし、何より自由で良い。限られた時間の中で目一杯力強く主人公の感情を描き出す。映像から滴る剥き出しの抵抗精神に酔いしれる至高の13分。

許された子どもたち(2019年製作の映画)

4.7

唸る面白さ。唸る重さ。

強烈過ぎる。爆弾を飲み込んだみたいな感覚になる映画。例のごとく内藤瑛亮のこの全編劇画タッチみたいな激しすぎる重たい人間ドラマに心抉られた。この人の映画ほど居心地の悪さを痛烈に
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激怒(2022年製作の映画)

2.7

映画を観ることと作ることの違い

本作はこれに尽きると思った。高橋ヨシキといえば映画批評界隈のスペシャリストであることは言わずもがな周知の事実だが(僕自身めちゃくちゃ好きだしリスペクトしてます)、やっ
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アフリカン・カンフー・ナチス(2020年製作の映画)

3.5

言う程酷くない
なんなら面白い

ガーナ映画であることと、安っぽいCGであることに抵抗を感じなければ、たぶん普通に楽しめる作品。かなりA級よりのB級映画。王道なストーリーもアクションシーンの殺陣もちゃ
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The Witch/魔女(2018年製作の映画)

4.1

日本の漫画的面白さ。

監督は確実にAKIRA大好きでしょ。クライマックスの超能力バトルの迫力が凄まじくて、あのシーンを味わえただけでも本作を観た価値はあったなと思える。それくらいスタイリッシュで格好
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ふたりの人魚(2000年製作の映画)

3.5

ヘーンな映画。

独り言のようにボソボソ声で自分の過去を語るナレーションと、耽美的な映像センスが超絶ナルシズム。映画気取ってる感というか、自分に酔ってる感じというか、とにかくストーリーも画も全体的に気
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グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)

3.8

ハートフルなモンスター映画

褒めよう思えばいくらでも褒められるが、不満を言おうと思えばいくらでも言える感じ。案の定、レビュー欄は賛否が真っ二つで「あぁやっぱりそうか」と思った。良いところはとことん良
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ザ・ウォッチャーズ(2024年製作の映画)

3.7

まごうことなきM・ナイト・シャマランの娘が撮った映画。

引きの強い設定と謎に満ち溢れた世界観、意外な方に転がってゆくストーリー展開、そして家族愛の話に向かっていく終盤のヘンテコな畳み掛け、全てが父親
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新しき世界(2013年製作の映画)

4.4

追いつけ追い越せハリウッドな韓国映画の傑作

何と言っても、隠す気のない「ゴッドファーザー」そして「レザボアドッグス」への偏愛。「追いつけ追い越せアメリカ」でやってきた近年の王道大衆娯楽作としての韓国
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ファイティン!(2018年製作の映画)

4.1

パラピリポ

強さと可愛さで世界の頂点に君臨する唯一無二の俳優、マ・ドンソク。こんなにも可愛げのある強顔俳優なかなかいないし、もう腕太過ぎだし、肩幅広すぎだし、強すぎて意味わからない。マ・ドンソクのカ
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.4

悪意のない悪人たち

淡々としているし、静かだし、ラストの急展開が意味不明すぎるのに、何故かつまらないとは感じない不思議。なるほどこれが濱口ワールドというやつか。所々に挟み込まれる謎の風景カットと変な
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クロール ー凶暴領域ー(2019年製作の映画)

3.4

私は頂点捕食者よ!!

B級映画に見せたA級アニマルパニック映画だった。思った以上に全部ちゃんとしてる。親子のドラマも、展開も、残虐描写も。何よりワニがしっかり映る!暴れる!人を喰う!のが大満足。CG
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アンタッチャブル(1987年製作の映画)

4.9

最高傑作
何千回と観れる

「試合は最後まで戦え」
授業は終わり!!

蛇の道(2024年製作の映画)

4.4

この怖さ、この危うさ、この陰鬱さ。圧倒的清映画。

2024年は「蛇の道」「Cloud」と黒沢清の映画が2本も劇場で観れるこの上なく素晴らしい年。どっちも年間ベストに入ったらどうしようとか思っていたの
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セーヌ川の水面の下に(2024年製作の映画)

3.7

サメが勝っていくサメ映画

これくらいのカロリーの映画もたまには良い。頭をスッカラカンにして見れるちょうどよく面白いエンタメ作品。

警察も政治家も環境活動家も「みーんなアホやなぁ」と思いながら観れる
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サイン(2002年製作の映画)

4.2

すべての出来事に意味がある。

嗚呼、これがシャマランよ。これだからシャマランは好きなんだ。
Filmarksのお星さまの少なさが物語っているように、本作はかなーり人を選ぶ。けど僕みたいに刺さる人には
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クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

3.0

1の重ね塗り

いまひとつ。クワイエットであることの新鮮味は2作目ともなれば欠けてくるのは当然なのだから、1作目のラストにあったような意外性というか、思いも寄らない話の転がり方を期待したが、「1作目と
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