バリーコーガンのソルトバーンを観たらおすすめに上がって来てました。まあ確かに似てる、というかある金持ちの家に青年がパラサイトして崩壊させるという大まかな流れは一緒かもしれない。ただバリーは策をねりねり、じめりっけのある野望を抱えているのに対しこちらはあっけらかんとしている。テレンスはイケメンだけど陽キャとも少し違う。
紹介には家庭が崩壊的に説明されていたので、テレンスと比べお互いの不出来を罵り合いとか、サイコパス系の洗脳させ貶め合うような事件を想像したがそういうのでもない。
ソルトバーンにくらべ落ちる展開がそれぞれ早すぎてご都合主義かと思ったがそうではない。バリーはやはり人間で、テレンスは神的存在だから陰謀的な手続きはいらないのだろう。
家族同士の争いはなく一対一でテレンスと絡み、崩壊というよりは解放、そして進化、一歩先に進むような感覚。それぞれ突出していく感じ。ハンターハンターで例えるならネフェルピトーに殴られてキメラアントとして覚醒する感じ。家庭崩壊だとしても人間社会目線での崩壊と見えているだけだろう。
あとオカンが徘徊してる時の感じ、遠景の工場っぽいショットはモニカヴィッティの赤い砂漠も思い出した。
表紙の足はテレンスがはめてる人の足だと勝手に勘違いしていたが、体調不良のおとんの足持ち上げてる描写なのがイカす。
