オシャクソポスターで敬遠していた。そしてあらすじを知らなかったのでオシャクソカップルのサマー〜ボクたちのナツ〜みたいな映画だったらどうしようと躊躇してしたが、杞憂に終わった。
ある登場人物が兄妹と誤認し私もポスターを見てなんかカップルの話と思うくらい、親子感がない。単純な年齢というよりは成熟してないということだろう。
説明不足という人もいるが、アフターサンを観に行く人ってそもそもリテラシー高そうな人が好きそうだから、そのわからなさに憤慨というのが不思議。楽しそうなバカンスだけど他の家族がいない時点でおかしいじゃない。右手にでかいギプスしてるし最初から尋常じゃなく、わかりやすい。
ある種の不安として、近親相姦?このビリヤードしていたチャラい奴が豹変して?みたいなフラグはあるのだがそこはライカートみたいな感じでスルーしてくる。むしろ外的に何も起きてないからのタイムラグだし、父の内面特有の問題だとわかる。
父のムーブは近親相姦というよりサリンジャー的な娘を大人にしたくないムーブだろう。庇護者として純粋さを押し付ける感じ。
20年後同い年になって初めてわかった父の気持ちみたいな解説もあるが、バカンス後半ではかなり「あっ(察し)」みたいなムーブになっている気もする。
微笑ましいようで意外と互いに気を使いピリついてる親子。そんななか2箇所だけ純粋で温かく緩やかな空気が流れるシーンがある。
父とインストラクターとの会話
娘とお姉さんがバーでの会話
二つとも全然立場が違うのだがフランクに打算もなく、相手のために何かをする。話していて心地よい。何かを示唆していると考えるのはさすがにかな?
そして死体安置所のような出口が印象的であった。
5点でも良いが、物語の盛り上がりをlosing my religion,under pressureに頼り過ぎている気がするので4.9tender