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オッペンハイマーのyokoのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.2
普通の劇場で観た。それでもサウンドは申し分なく個人的にIMAXでなくても十分ではないか。IMAXだと逆にうるさすぎるのではないかとも感じたが。

ノーランにとって核云々はどうでもいい気がする。融合や分裂のイメージを人生や負の連鎖に重ねたかったのだろう。

面白いのは作品全体を通しての敵はドイツや日本ではなく一応の同盟国のソ連であるというところだろう。何をするにしても共産主義の脅威キリッ的な空気が常に付きまとう。文字通りドイツ日本軍は空気。反ロシアプロパガンダ映画にも見える。

史実だとアーネストは最後の授与式の時はすでに死んでるんですけどみたいな指摘があるが、改編ではなく、あれはオッペンの「私は許されたい」という感情が実体化したものだろう。私にはメガネの友達に隠れてスッと出てきているように感じ周りの人間はその存在を認識しているように感じない。テラーの時のような引きの絵で周りのリアクションが映ることもなく、オッペンとアーネストのアップで2人しか映ってなく、彼が握手ではなくポンと肩を叩くのもそのような印象を受ける。
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