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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビーのhasseのレビュー・感想・評価

4.2
前作がおもろすぎて、次の日に続編を見た。

今回はちさと&まひろコンビを主人公に据えつつ、二人を殺して正規の殺し屋に成り上がろうとするバイト殺し屋(何それ…)の兄弟の物語が並行して描かれる。

ちさと&まひろコンビを観たいのであって、兄弟はいらねーよ…となるかと思ったが、彼らがまたいい味を出していて、彼らのストーリーにも引き込まれる。熱血漢ながら好きな女性にストーカーじみた執着をするキモさを兼ね備えた弟と、常識人で面倒見のいい兄。

一方、ちさと&まひろは殺し屋稼業で安定した生活を送れている…かと思いきや、トレーニングジム会費の滞納やらなんやらで借金生活に転落する。またバイトをしたり、将棋ギャンブルで負けまくったりして、晩飯も貧相になっていく。相も変わらずな二人の、1作目と同じテイストが楽しめてほっこり。

アクションは1作目以上に切れ味を増している。『RRR』にも通じる「見栄を切る」画づくり、『ジョン・ウィック』チックな体術やガジェットの使い方。銀行強盗をバインダーファイルで仕留めるのは『ジョン・ウィック パラベラム』冒頭の図書館のシーンを彷彿とさせる。伝統的なハリウッドアクションや、香港のカンフーアクションとは異なる新たな潮流がここ最近押し寄せつつあるのを感じる。

クライマックスのちさと&まひろ×兄弟バトルで、まひろと兄のタイマンは痺れた。「女性主人公が、体格差のある男性の強キャラを肉弾戦で倒す」という展開は、どうしても非現実的であるため納得感あるバトルを作りづらいと思うが、まひろがパワーやフェイントで押し負けつつも、隙をついて逆転する流れで決めてくれた。やはり頭突き最強。

『花束みたいな恋をした』を鑑賞後、菅田将暉のセリフ(『結構しようよ!』)にハマるまひろが可愛いし、それを言われて冗談とわかっていながらどぎまぎしてニヤけちゃうちひろも可愛い。

3作目、早く観たい。
全然関係ないが、ジャンプラ連載中の『幼稚園wars』がもし実写映画化されるならば、阪元監督にぜひ演出してほしい。
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