NaokiAburatani

ザ・タワーのNaokiAburataniのレビュー・感想・評価

ザ・タワー(2022年製作の映画)
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う〜む、閉鎖空間ものという題材的にはよくあるものなんで、マンションの周りが全てを飲み込む闇であるという今作ならではのシチュエーションがイマイチ活かせてなかった。
思うに、外出たらマジの無って状況が話自体にも閉塞感与えていたかなぁ‥話が広がらないというか。そういう意味ではコンクリートユートピアやミストに今作はなり得なかった。

生き残るために犬猫を家畜にする、っていうアイディアの残酷さよりその犬猫の餌はどうすんだよ?っていう疑問の方が強くなってしまった。電波は届かないけど、電気と水は届くのがビューティフル・ドリーマーみたいだナ〜、とか呑気なこと思ったりしたから緊迫感も薄かった。

色んな人種出して世界の縮図を表現するならアジア人も出して欲しかったけど、フランスにはあんまりいないのだろうか。
正直作中の地獄描写もそんなに見ていて辛くなく、変に間延びした演出も相まってちょっと寝落ちしてしまうというこの手の映画にしてはある意味中々ない映画体験だった。直近に観たインフィニティ・プールの地獄描写で感覚が麻痺したんだろうか。

ラストのオチも10週打ち切り漫画みたいでなんだかな〜、って感じで色々惜しかった。
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