shabadaba

白夜のshabadabaのレビュー・感想・評価

白夜(1957年製作の映画)
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マストロヤンニがどうしても、原作の純情な青年には見えなくて笑える。全編セット撮影による表現主義的な画面にネオレアリズモ的な部分が嵌入してくる様が面白いが、過渡期的な作品といった印象。マリア・シェルが下宿人から本を借りるシーン、カメラは鏡の中のマリア・シェルを捉えているが、ジャン・マレーが部屋に入って来ると同時に、鏡から抜け出たマリア・シェルを捉える場面など、やはり演出は丁寧だし一流。切り返しによって、過去から現在へジャンプして、ジャン・マレーがマストロヤンニへと変わるシーンに関しても、ただのテクニカルな撮影というだけでなく、物語的な必然性がある。
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