このレビューはネタバレを含みます
とても好きだった。題材としては労働者階級のうだつのあがらない話なんだけど、悲劇としてばかり描かれておらず、前向きな展開が良かった。ちょこちょこお笑いポイントもあって、観やすかった。「いいんだ、俺たち…
>>続きを読む細部に神が宿るように、完璧な構図とカット割りが怒涛のように展開する。五所平之助の力業が神々しく眼前する。
オープニングの路面電車と淀屋橋駅が鮮やかに大阪の街へ導く。通り、煙突、ビル、川、河原、大阪…
乙羽信子と佐野周二が夜の川沿いを歩くところが良すぎ。「君と僕とは住む世界が違うんだ」史上一番良かった。飲み会の最中に乙羽信子が出て行ったのを心配して川崎弘子がついて来てくれて、タバコに火をつけるとこ…
>>続きを読むついに噂の五所平デビュー。素晴らしかった。女優さんみんな素敵すぎ、各キャラクターの厚みがすごい。面倒回避型と見せかけて放って置けずみんな助けちゃう、「大阪に来て学んだ」三田はんかっこいい。告白してか…
>>続きを読む神保町シアターにて。休みが取れたので土曜初回の上映で見てきた。五所平之助はまだ全然見ていないので、どれにあたっても未見だし…と何をやってるのかはちゃんと調べずに足を運んで、とりあえず見た「大阪の宿」…
>>続きを読むネタバレ
余りにも世知辛い忍従の中のほのかな灯
夢も希望も見いだせない身につまされるようなまことに「苦い」作品ながら、だからこそ逆説的に意外なカタルシス(浄化感)がもたらされた充実の佳品。
東京…
【1954年キネマ旬報日本映画ベストテン 第10位】
『煙突の見える場所』の五所平之助監督作品。水上滝太郎の同名小説を原作とする。東京から大阪へ左遷された男が逗留する酔月荘を中心に繰り広げられる人情…
ブルジョワゆえの潔癖で正義感の強さをもった男が、上司をぶん殴って左遷された大阪の宿で、さまざまな貧しい現実を知る。女たちはしたたかに生きれども報われない。我々は不幸だが、その不幸を笑いあって生きてい…
>>続きを読む9/19@神保町シアター
大阪に左遷され、引越し先を探していた佐野周二が老舗の宿を紹介される。
暗い影を背負った女性が多い中、左幸子の陽気さが際立つ。
ラストの別れの会「不幸を笑い会える仲間が…
重役を殴り大阪に左遷されてきた、人の良心を信じる真面目なサラリーマンの目を通し、住むことになった宿や職場の周りの人々の姿を描く映画。とても良くできた作品。
主人公に恋心を抱く芸妓、夫が失業中の女中…