やっぱりカルカン

SING/シング:ネクストステージのやっぱりカルカンのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

・視聴情報
フジテレビ 土曜プレミアム・映画「SING/シング:ネクストステージ」 地上波初放送!! 2024年3月16日(土) 21:00~23:10
イルミネーション最新作!映画『FLY!/フライ!』公開記念!大ヒット作の続編が遂に地上波初放送!ネクストステージに挑む彼らの笑いと感動の物語が始まる!

・レビュー
個人的に前作がとても良かったので、それを超えるなんてできるのか??と思ったが、そんなことまったくの杞憂だった。
本作はムーンたちがさらなる高みを目指す物語。前回は落ちるところまで落ちてから一発逆転するストーリーだったが、今回は終始ポジティブな印象で、1作目とは違う新しい魅力を感じた。

前作を見ていなくてもそれなりに楽しめると思うが、各キャラへの思い入れが違ってくるので可能であれば1作目を見てから2作目を見てもらえるとより一層楽しめると思う。各キャラの個性的さがこの作品の魅力なので、2作目をいきなり見たとしても、もし気に入ったら次は1作目を見て、このキャラはこんな性格でこんな家庭で…といった深掘り設定をあとから楽しむのもアリかも。

私はB'zファンなので、稲葉さんがクレイ・キャロウェイ役の吹き替えをしていることで公開前から大注目の映画だった。全体で見ると出番は少ないが、ストーリー上の超重要キャラだけに、出ずっぱりよりも逆に、たまに出てきて喋った時の喜びとパンチが半端じゃなかった。
15年間人前から姿を消している伝説のロック歌手、クレイ・キャロウェイに対し、35年間日本ロックシーンの第一線で活躍し続けるB'zの稲葉浩志。設定の前情報だけ見て「どうなのかな…」と思ったが意外に哀愁を感じて悪くなかった。浮き沈みの激しい芸能界、稲葉さんだって万が一のことがあって一歩間違えばクレイみたいに隠遁生活を送ることになっていた可能性もあったわけだし。
演技は稲葉さん丸出しでまさに「B'z稲葉浩志」って感じだった(あえて棒読みとは言わない)けど、ロック界の超大物には間違いないのでそういう意味ではピッタリだったし、このキャスティングをした人と引き受けた稲葉さんと事務所に拍手を送りたいと思った。

白いネズミのマイクはなぜ2に出てこないのか、ハリネズミのアッシュがムーン達とは別れて音楽活動をしていた理由や、最終的に何が決め手になってクレイを説得できたのか、最後にあいつが警察に連れて行かれた理由(何の罪で?)、犬の秘書スーキーはなぜ社長に刃向かったのかなど、よく分からなかったり有耶無耶になっているシーンはあったけど、細かいところを抜きにしたらやっぱり名曲揃いで面白い、見終わったあとハッピーな気持ちになるいい映画だと思う