人の心を惹きつけて離さないのは本当は伏線回収でもどんでん返しでもなく、不気味さ、歪さ、チグハグさ
決定的なことが起こる前から何かが起きてしまっている、会話のほとんどがチグハグなまま進んでいき、相手の>>続きを読む
@新文芸坐オールナイト
4本目なのでさすがに感想を書く気力が残っておらず、とても面白く観たがしかしもっと若いときに観られたらよかったなと思う作品だった
とめどなく流れる物語ではあるがずっと観ていら>>続きを読む
@新文芸坐オールナイト
直前に「友だちの恋人」「海辺のポーリーヌ」を観ていたがそれらに比べると退屈な時間が長かった、流石に連続3本目で集中力が切れてきていたからかもしれないが、理由としては、
・痴>>続きを読む
@新文芸坐オールナイト
男女の誤解とすれ違いと予想外の事態を連続させることで好意と嫌悪の矢印をコロコロと変えていくところにラブコメの流れがある、構成にはサスペンスっぽさもある
前半の恋愛談義を聴い>>続きを読む
@新文芸坐オールナイト
やっていることは大学のテニサーの痴話喧嘩みたいなことなのに飽きない、始まり方や出会い方があまりにもあっさりしていて始まった感じがしないのがいい、徹底的に会話で劇中の人間関係を>>続きを読む
全編ほぼ「過去」に関する映画、個人的だが映画には「今」が映っていて欲しいと思ってしまう、そうでないと見せ場が人物の感傷ばかりになってしまい(実際の生活でも感傷に浸ることには快楽があるし、それはそれで気>>続きを読む
音楽の映画、音楽の中にリズムはあったがしかし、映画全体を流れるリズムがうまく汲み取れなかった、または音楽のリズムと映画のリズムがうまく合っていなかったかも(数日前に観た『悪は存在しない』には、映画全体>>続きを読む
好きだとか好きじゃないとか、愛しているともう愛していないとかそういう話が個人的にあまり得意ではないのでその点だけだとゴダールもあまり得意ではないが、編集のテンポの面白さで気持ちよく観られた、プロデュー>>続きを読む
ゴダール『軽蔑』との併映、ジャック・ロジェ長編への予習も兼ねて@早稲田松竹
荒波の引き際を狙って機材を抱えて慌てて走るスタッフが印象的、今じゃ考えられないような規模感とリスク管理でやってたんだろうな>>続きを読む
ゴダール『軽蔑』との併映、じゃっく・ロジェ長編への予習も兼ねて@早稲田松竹
テンポよくトントンと観てしまう映像、バルドーとパパラッチが会話をしているかのようにカットバックするのはどうなんだろと思った>>続きを読む
ストーリーから距離を置いた、音楽的な、より純粋に言えばメロディというより「リズム」の映画だと感じた
人物の抑揚のない発話、巧の「お」という相槌、雪や草木を踏む足音、チェーンソーや薪を割る音、銃声(そ>>続きを読む
ふとした時についつい口ずさんでしまう音楽、生活の記憶と分かちがたく結びついた音楽、それはいざ再会すれば当時を一緒に過ごした思い出がありありと蘇る子どもの頃の友人のように、その人にとって代替できない存在>>続きを読む
石川泰地監督特集にて、『巨人の惑星』の直後に鑑賞、2本続けて観たことで、カメラ位置の低さ、生活空間に発生する非日常的な時空間、大学に行かずに家に引きこもっている男の家には飲むものが水道水くらいしかない>>続きを読む
冒頭から低め低めのカメラポジションが多いので人物の顔が映らず足だけが動いており、巨人の存在がチラつく
2人が家の中で展開する話なので序盤は一方が変な男、他方が常識的な男の会話劇なのかなと思っていたが>>続きを読む
手に入らない何かを一心不乱に追い続けることの幸福と不幸、人生を生き続けることは映画の中を生き続けること、そういう普遍的なテーマが今敏という卓越した作家性により鮮やかに焼き付けられている
女性の扱いや>>続きを読む
@早稲田松竹(満席)
何かを聞いている/見ている人をまなざす映画、恋愛時代もそうだし、エドワード・ヤンは丁々発止の会話劇に目が(耳が)いきがちだが、思いのほか、話している人よりも、話を聞いている人の>>続きを読む
安い喩えをすればパズルのピースを順々に提示して後から組み上げていくようなシナリオ、そういうタイプのシナリオなので冒頭30分くらいがあまりにも「お膳立て」のために存在しておりちょっとしんどかった(この部>>続きを読む
二人の舞台女優が劇作家の屋敷に招かれて泊まり込みで稽古を行い、週末にその屋敷を舞台として演劇を行うまでの一週間のお話
居住空間において演じる行為を繰り返すことで、暮らすこと、つまり食べることや寝るこ>>続きを読む
チキンが食べたいという食欲のために色々な誤解やアクシデントが積み重なるハチャメチャ展開なのだがなぜか納得感がある、子供だけではなく大人もみんな自分の欲望に忠実なのに意外と思いやりで関係が成り立っている>>続きを読む
監督の名前だけで時系列がバラバラにされていると覚悟して観る映画群も珍しい
本作は「作家志望がネタと金に困っている」「他人の人生を覗き見たい」という、それこそ作家志望や新人監督が最初に思いつきそうな設>>続きを読む
おおよそ聖職者とは思えない私欲と私怨にあふれた(自然の前でそうなってしまった)牧師がデンマークからアイスランドに布教にやってくる話
よくもまぁこんな場所で映画を撮ったなという険しい自然にあふれたスク>>続きを読む
一文で説明してしまえば、おばちゃんが電車で寝過ごして終電無くして夜を彷徨う一夜を描いた映画なのだが、のんびり撮っているようで意外と編集のテンポにメリハリがあるので観ていられる
最初はおばちゃん寒そう>>続きを読む
余白に沈んでいける映画、個人的には毛布にくるまって半分ウトウトしながら観たかった
しかしゆったりとありのままを映しているようでいてときおり変調する瞬間がある、おそらく編集のテンポ的にバツッと切ってい>>続きを読む
驚くほどシンプルなストーリーラインだが普遍的な感情が存在している、ちょうど人生と同じくらいところどころ退屈で寂しくてしかしときおり美しい映画
ちょっと地味な気もするが設定はきちんと現代性を備えている>>続きを読む
IMAXにて鑑賞、事前にPART1を観直してから臨んだが人物相関図や物語はそこまで込み入ったものではないので見直さなくてもすんなり入っていけるかも
原作が60年前の小説ということも関係しているのか、>>続きを読む
「ノーランがオッペンハイマーについての映画を撮った」ということ以外は事前情報を入れずに観にいったので情報量の整理に圧倒された、自分が量子力学に明るくないことは大半の鑑賞者と同じなので飛び交う難解な単語>>続きを読む
音にまつわる記憶の話、大阪の映画祭で同じ東かほり監督の『においが眠るまで』を観たがそちらはにおいにまつわる記憶の話だった、東監督は五感が喚起する記憶に関心があるのかもしれない
そしてそれらの記憶は、>>続きを読む