ジュリアンさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ジュリアン

ジュリアン

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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

5.0

面白かった。

過去に親しくした人たちがライフステージの変化によって同質性を担保できなくなる事に自分は恐れと喪失感を抱いているんだなと気づいた。

並びに、何者でもない人間が文化的にゆとりを持つには資
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

哀れなるものたち、良い。
フランケンシュタインのシュリーで、未来派の影響もありそうなソーラー?スチーム?パンクSFで、家父長的な枠組み等あまりに紋切り型な読解をしてしまいたくなるほどコンテクストが出来
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

5.0

ミッドサマーって脳天気な文化人類学者がある村に行ったらみたいな入りだと思ったら、めちゃくちゃウェットでこんなホラー映画もあるんやと驚いた。
スピリチュアル批判、相対主義批判(相関的に見よう?参与観察の
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(2023年製作の映画)

5.0

自分の好みではなかったことを先に断っておきたい。3-4x10にも似た感想を抱いたが、とはいえ面白すぎた。
まず、ホモセクシャルとホモソーシャルとの連続性を描いており、北野武節を感じられること。しかも、
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イコライザー2(2018年製作の映画)

5.0

私人の振るう暴力が勧善懲悪的な方向に進むかと思いきや、妻子がいる相手も殺していて徹底的な暴だった。アンチヒーローだ。

イコライザー(2014年製作の映画)

5.0

ホームセンターの道具を使った殺陣がかなり良かった。

アメリ(2001年製作の映画)

1.0

そこまで好みではなかったが、幸せを取り持ったり、写真収集したりと消費に還元されない趣味が話の中心にあって良かった。

マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

5.0

救われる物語をここ最近見過ぎていたので新鮮。てっきりゲイの話だと思ってたら、ホモソーシャル連続体なんかなくてあくまで金だし、やさぐれ終了後は損切りされるという事実に思考が止まる。

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

5.0

よく分からなかった。ユリイカの濱口竜介特集から意味を手繰り寄せることも可能だが、まずは分からんかったなぁを大事にしたい。

俺たちに明日はない(1967年製作の映画)

5.0

ニューシネマの金字塔。
テルマとルイーズを先日見たので見たくなってしまった。ヘイズコードに挑戦した演出の数々に大興奮。

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

5.0

久しぶりに観た。
爽やかだけど悲劇的な終わりに、エロチックには描かないレイプの生々しさ、破滅的に生きることの方が自由な有り様にまた胸を打たれた。昔はイージーライダーより救いがあるなとか思っていたが、今
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

5.0

だるいノリあるある脱力トークって邦きちだけなんじゃないんだ、本当にあるんだという驚きがあった。

ニモーナ(2023年製作の映画)

5.0

面白い。
漫画にありがちな構造のはずなのに紋切り型なアンチヒーロー表象にいかない。何でだろう。開始すぐに欲望の現象学的な話になってナルサス展開があるんじゃないかと思ったが、そちらの方は話の中心にならず
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

5.0

個人的な経験を想起させる題材だった。
自分が小学3年生のとき、母は退職して博士課程後期に、父は鬱で休職から退職した時期に父と2人でニュージーランドへ車で2週間旅行した時を思い出した。

親はその時から
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

3.0

アメリカ人が考えるネオ・トキオな日本が好きな気持ちとサイード的な「ファッキン白人め、なんだこのヘイトクライムは!!」という感情との間で心が揺れすぎて集中できなかった。自分がジョン・ウィック嫌いじゃない>>続きを読む

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

5.0

人それぞれ生きづらさを抱えていたとしても、プリミティブに素直な状態で他者と関わり、好ましくない相手の他者性を受け入れることが大事なのかな?という陳腐な図式化をしてしまったくらいにはちょっと余白が多い鑑>>続きを読む

ザ・メニュー(2022年製作の映画)

5.0

すごく楽しめたかどうかは置いとくにしても、権威勾配に起因したホラー映画を食事で表現するのは面白かった。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

5.0

能力の有無によって分断が生じる新自由主義的な状況にも、また安易に福祉国家的な保護にたつのではなく、ありのまま異質な他者と生きるネガティブ・ケイパリティの変奏として本作品を見た。

その上で、他者性をめ
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

5.0

ヒーロー映画界におけるお茶漬け的存在。ヒーロー疲れをさせない。優生学的な話の布石はこの頃からあったのだな。

アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

5.0

メビウスのバンドデシネみたいな量子世界や、マーベルコミックス好きとしてモードックとカーンが登場したのは嬉しかったが、作品全体としてはそこまで琴線に触れず見終わった。

バービー(2023年製作の映画)

5.0

アナ雪以降の時代様式では、どれだけポスフェミ批評的に興味深い作りになっているかで面白いか面白くないか決まると思っていたので、この「バービー」という映画はそういったマヌエラの最高到達点だと思った。

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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

1.0

ジムキャリーの宙吊り感に拍車をかけたのは一目惚れが理由で島から出ようとするところ

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

5.0

自分の周囲に批判的な人が多かったのに反して普通に良かった。批判している人は夏目漱石と言ったら近代的自我みたいな脊髄反射のように類型的な村上春樹批判をしているんかなと敬遠したくらいには。良い時は変奏とい>>続きを読む

グッドフェローズ(1990年製作の映画)

5.0

スコセッシの陰鬱としたコンプレックスをしってから、この既視感ありまくりな破滅的でエロくて魅力的な主人公や男らしさダイレクトな題材選びも止揚の賜物か!と1人興奮した。

フレンチ・コネクション(1971年製作の映画)

5.0

キング牧師暗殺からそう遠くないからか黒人は出てくるし、警察は非道。

これ以前は知らないが、自分が何気なく見てきた警察映画の先行事例なのでは?というくらい既知の要素がいつぱい。

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

5.0

京都の暴走族をエスノグラフィーして非行や逸脱の内実を明らかにした本を思い出した。第四空間以外ではいたって普通だったり、仲間内の戯れに過ぎなかったりと。

なんか全体的に暴力の気持ち良さ以上にワンピース
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イージー★ライダー(1969年製作の映画)

5.0

長髪への殺意が高すぎる。
普通に生きてるだけでモーテルにすら泊まれないばかりか殺されるという不自由さ。

卒業(1967年製作の映画)

5.0

ラブロマンスのテイストで、その実やってることが常識から逸脱した三角関係なのが凄いな。僕も理不尽な年増に滅茶苦茶にされたい。

ヘイズコードなくて大正解

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

5.0

これから町山さんの本を読んで作品解釈に触れたとしても絶対啓蒙されないぞと思いつつ、ジェームズ・ホーガンが『星を継ぐもの』を刊行するよりも遥か前に本作が出来ていたという事実に感情の全てを持ってかれたこと>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

5.0

森見登美彦が熱帯でやろうとして出来なかった円環性やメタ性、二重性を煮詰まらずに提示すると、これになるんかなという奇妙なデジャヴがあった。まぁ、物語という点ではこれも煮詰まってはいるが。

個人的には、
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残菊物語(1939年製作の映画)

5.0

蓮實重彦が溝口健二を見てない奴は日本人じゃないというので、このおっさんを出しゃばらせないためにもZ世代代表として視聴した。指図してくれる大人がいるのは有難い。