Matsuhero

波よ聞いてくれのMatsuheroのネタバレレビュー・内容・結末

波よ聞いてくれ(2020年製作のアニメ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

「札幌の声帯ノイズ」こと鼓田ミナレさんが、酔っ払って絡んだ相手にラジオDJとして見出される。というぱっと見、なんのことなんですかね?みたいなお話のアニメ。

兎にも角にも1にも10にも、ミナレさんの備前長久ばりの、あるいはクリスタッカーバリのキレっキレのトークっぷりに笑いながら感心してしまう作品です。

早口でまくし立てるような口調なのに一切噛まない滑舌の良さと、ニッチな例え方、自身の持つ面白エピソードの数々。人生チュッパチャプスだと思ってるのかって言われるような楽観主義のミナレさんだからこそなんでしょうけど、あらゆるエピソードが磁石のように次々と降りかかってくる出来事のバカバカしさ、可笑しさがテンポよく視聴者にも襲いかかってきます。

間違いなくあり得ないし、荒唐無稽な話ではあるんですけど、そんなことどうでも良くなるほどの圧巻のセリフ量。
とにかくとにかくミナレを演じる杉山里穂が凄まじすぎたし、大抜擢だったと思います。
あんなセリフ量のアニメ見たことない。台本がタウンページぐらいあったのではないかと邪推するぐらい1人で喋ってましたが、完璧にこなしてたというかミナレさんそのものだったと思います。

そんなパワー全開、ガス欠上等みたいな作品だったのですが、突然8話のアイヌ語のシーケンスみたいなめちゃくちゃ洒落たことしてくれてギャップにやられたりと、しっかり緩急もついていて最後まで飽きずに楽しめるアニメだったと思います。
オープニング死ぬほどかっこよかったし。

またミナレさんのバカバカしいおかしな日々と出会えることを願ってます。

波よ聞いてくれっへぇーーー!!!!
Matsuhero

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