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HUNTER×HUNTERのatmyownpaceのレビュー・感想・評価

HUNTER×HUNTER(2011年製作のアニメ)
4.0

スコア意味なしメモ用

●感想
数年ぶりに再鑑賞。5回くらい泣いた。

冨樫義博は哲学者であり、道徳者であり、教育者だ。
作中、ジャンプのテーマである「友情、努力、勝利」を主軸にしっかり描きつつ、自身のメッセージもスムーズに織り込んでくる。

特に印象に残っているシーンは、キルアが頭の奥からイルミに刺された針を抜き取り、呪縛から解放されるシーン。この描写は個人的に秀逸だなと思った。誰しも幼少期に育った環境での身近な大人から受けた影響は計り知れない。教育はある意味で洗脳だから、大人になってもそれに苦しむ多くの人がいる。自分も含めそんな人たちには響くシーンではないだろうか。

他にも、キメラアント編のラストシーン。有名だけれど、イギリスの漫画「風が吹くとき」をオマージュしている。メルエムとコムギの声優が最高でした。

また、主人公が背中を追う「父親」という立場であるジンが、しっかりとゴンに教育しているシーン。
「仲間に謝る時はルールがある。知ってっか?次はどうするかそいつと約束する。そして、それを絶対守ることだ。」

「道草を楽しめ、大いにな。欲しいものより大切なものが、きっとそっちに転がっている。」

おっさんになったいま、刺さる、刺さる。リアルタイムで読んでいた子供のときには分からなかったことが溢れてくる。道徳の教材として小さな子供に観てほしい。