ゆゆ

天元突破グレンラガンのゆゆのレビュー・感想・評価

天元突破グレンラガン(2007年製作のアニメ)
5.0
最初から最後までずっと面白い。
ストーリーを深く理解できてるかと言われると何回も見返したり考察してないから表面的な部分でしかきっと自分は楽しめてないんだろうけどそれでも見ててかっこよくて熱くて大好きな作品。

序盤はやっぱりカミナがかっこいい。グレンラガンを見た人間でカミナのこと嫌いな人いないだろって思えるぐらい魅力的なキャラクター。カリスマ性があるってこういうことだろうな。本当に無理を通して通りを蹴っ飛ばす!って台詞を体現したキャラクター。
言う言葉言う言葉全部かっこよくてシモンがそんなカミナを兄貴と慕うのも、ヨーコが惹かれるのも分かる。本当にかっこいい。でもそんなかっこいいカミナがかっこいいって思ってるのがシモンなのが本当に良い。
普段あれだけ自信があるように見えるし本当に無理を通して道理を蹴っ飛ばしてるのに、弱気になったり自信がなくなりそうになる時もやっぱりあって、そんな時に思い出すのがシモンの背中でそれに笑われない男になるって思ってる、それを知ってるのがヨーコっていうのが大好き。
カミナの生き様は本当にかっこよくてたくさんの人に影響を与えてて、みんなを動かしたのはやっぱりカミナで、カミナという人間がいなかったら何も始まってすらなかった。


水着回とか温泉回って男性視聴者だけへの媚びでそんなもんに時間割くなよストーリーにいらないでしょって思うから正直好きじゃないんだけど、グレンラガンではシモンもカミナも普通の男の子みたいに女の子に興味があってどぎまぎする一面もあって、でも戦う時には前だけ見ててカッコよかったり弱気にもなるし逃げたくもなるけど逃げずに戦ったり、キャラクターの幅を持たせるというかより魅力的に描くのに適してたなと思えて思い返すと好きだった。


シモンも本当に大好きなキャラ。絶対に諦めることがないの本当にかっこよくて、そんな背中が好きなカミナもよく分かるし、ニアがシモンを信じるのもわかる。でもどんなことがあっても絶対に諦めず前に進めるのはシモンが元々そうなのかもしれないけどカミナの影響だろうなと節々から感じて、二人の関係性に憧れる。
ゼロじゃないなら100%と同じことだ!って言い切れるのカッコ良すぎるよ。

シモンは本当にかっこいいんだけどシモンがこう成長したのはやっぱりカミナのことがあったからだなと思うと切なくなる。
印象に残ってるのはやっぱり「兄貴は死んだもういない!だけど俺の背中に、この胸に、一つになって生き続ける!」って台詞。
カミナがいなくなってしまって塞ぎ込むシモンがニアと出会うことで成長できたシーンが一番印象的だし思い返してみてもこのシーンが大好きだなと思う。カミナみたいな劇的な台詞だけどこのシーンを見て初めて、きっとカミナもシモンも自分を奮い立たせるためにこういう風に宣言してたのかなって思えて、言霊というか、言ったからには引けなくなるからその通りにしてみせる力というか、芝居がかった言い回しがかっこよくて好きだと思う。


最後の戦いや最終回は明日を掴み取るためには必要な犠牲だったのかもしれない。キタンが「死ぬのが怖くねえ人間なんていねえ!」って言ってたからこそ大紅蓮団のみんながそれでも戦い抜いた姿がかっこよくて、辛くて。
でも何の犠牲もなしに何かを得られるアニメを見るたびに何の犠牲も無しに何かを得られるなんて綺麗事すぎてアニメだな、って少し冷めた目でみてしまうこともあった。だからかな、犠牲の上に成り立つ明日には納得できるし思いを繋いできたからこそ掴み取った明日って結末が大好き。思うことは色々あるけどシモンとニアの結婚式が見えて良かったなと思うしあの瞬間二人は誰よりも幸せだったはずだからこれで良かったんじゃないかなって。
ニアが助かる道はアニメ的なご都合展開であったかもしれないしもしあったならシモンは絶対にそれを諦めない人間だとも思うんだけど、ニアは自分も消えてしまうと分かってても明日に向かって進む人間だからやっぱりこうなってたんだろうなとも思う。螺旋の力でだってニアも、カミナやキタン、他の亡くなってしまった人たちもみんな生き返らせることはできたんだろうけどもしそれをしてしまったら最後の戦いのやりとり嘘じゃんってことになるからハッピーエンドのご都合主義エンドじゃなく、あの世界で生きるシモン達の選択、掴み取った明日、未来が見えるあのエンディングがすごく好きだった。
何もかも含めて大紅蓮団のみんながすごく好きだった。グレンラガンの物語がすごく好きだった。
ゆゆ

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