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猫物語(黒)のtoumeiのネタバレレビュー・内容・結末

猫物語(黒)(2012年製作のアニメ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

完全無欠に見えた羽川さんはそれはそれは素敵だったけど、人としての異常さや欠落した部分が見え、同時にそれでも普通でいようとする健気さと 何かあったら助けに来てくれる強い優しさも見え、結果的にはむしろ より好きになった。

「何でもは知らないわよ。知ってることだけ」なのが、やっぱり彼女の良い所なのだろうな。
完璧だから愛されるわけじゃない。
足りないところがあったからこそ救われた。
すべてを知ってるわけじゃない、ダメなところや引くほどヤバいところもあって、正しすぎるために人を傷つける。でもそれでいい。
それが羽川翼なのだ。
それに、何でもは知らないからって、忍野をボロ負けさせるほどの膨大な知識量があることに変わりはない。
完璧じゃなくたって、持ってるものの凄さは確実なものなのだ。

根本的に何も解決しなくとも、命を賭するくらい全力で向き合ってくれたら、今のダメで最悪な状態や最悪な自分も受け容れてくれたら、そういう人がいたら、それで安心できることもある、ってことなのかな。
羽川さんの場合 自分で働けるようになれば現状を脱することはできるので、一時凌ぎでも充分なのかも。
阿良々木くんが言うように一生ついて回るにしても、それが全てじゃないっていうのは外に出れば出るほどわかるはずだし。

それにしても正しさが人を傷つけるっていうのは何とも皮肉なことだな。
正しく在るにはかなりの努力が必要なのに。
正しすぎる人は気持ち悪いのなら、苦しみが本人にも返ってくるなら、やたらと正しさを求める日本の教育は何か大切なところがズレてるのかも?

阿良々木くんが羽川さんへの想いを初恋と認めないことにしたのは何故なんだろう。
友人として受け止め続ける方が羽川の為になると思ったから?もう少し考えてみよう。
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