このレビューはネタバレを含みます
全話良かった
2話
露神を信仰していた最後の人間であるハナさん。
露神にとっては、自分を生かす唯一の存在であるという意義以上に、愛してくれた大切な人である、ということが大きかったんでしょうね。
その絆に依存することがいずれ自分の存在を消すとわかったうえで、ハナさんを大切に想い続けた露神が愛おしい。
信仰する人を失って消えてしまった神様。悲しい。
5話
大好きだった人間からの裏切りに傷つき、その結果として、自身が恐れ疎まれるモノに変わってしまった……自分を「不浄の者」と言い切ってひっそりと旧校舎に住んでいるのを見ると、その悲しみを受け入れて、諦めてしまっているように思える。
しかしそんな中でも、穢さないようにと笹田さんのお守りに手を触れなかった時雨さまは、やっぱり優しい者なんでしょうね。
6話
そこに確かに心があるのに、届かない、共有されないもどかしさと寂しさ。
7話
頼みごとをされたことで、自分も役に立つんだと……世話をかけるばかりの自分ではないんだと、そんな嬉しさをかみしめていた夏目くんが、子狐との出会いによって、さらにそこから一歩先に進むことができました。
「ぼくが、弱いから?ぼくなんか役に立たない?」
子分になって夏目くんの役に立つことで受け入れてもらおうとした子狐を、夏目くんは「もっと別のつながりだと、おれは思っているよ」と諭します。
8話
妖怪と友人になり、恋人になりたかった人間が突然妖怪を見えなくなって、来なくなった。
妖怪悲しみを押し殺して祝福していることにすら気付けない人間。
それが「見えなくなる」ということなのだと突きつけられた夏目。
そして、どんな喜びや悲しみがあったところで、見えることも見えないことも見えなくなることも、自分の自由にはならないという事実。
蛍の光になって再会。
9話
昔助けてくれた少年が、その妖怪を祓いに行く。
退治されるとわかっていて陣に入っていく妖怪が切ない。
10話
別の妖怪の願いを叶えるためだけに生きていた妖怪を、好きになり、その妖怪が琴をひいてくれた