ゼム シーズン1の701kzのネタバレレビュー・内容・結末

黒人一家が過去の悲しい不幸な出来事により全員PTSDを抱えている。心機一転新天地での生活を夢見て移住を決断。その移住後の10日間の出来事を描く。夢にみた移住先は白人不動産に騙され搾取されているとも知らず契約。なんと住居は白人居住区。村八分の差別が予測されるも家族団結して差別に屈せず生活を始めるが、その家が忌み地だった。恐怖の積み重ねから始まる物語だが、そこから想像を絶する恐怖体験がまだまだ続く。家にかけられた呪いは黒人差別の呪い。その呪いが精神に作用してどんどん家族を追い詰めていく。呪いなのか精神倒錯なのか分からない描写が秀逸で幽霊、悪魔的な怖さではなく、白人に対するDNAレベルで刷り込まれた黒人の脅迫観念を見事に表現し、呪いの作用か、はたまたPTSDによる精神異常かどちらとも受け取れる内面をえぐるような闇堕ちしていくホラーは本当に怖かった。カメラワーク、音楽の使い方がお洒落なのが救いで、その微妙なバランスが恐怖を和らげドラマとして素晴らしい調和をとっており完走することが出来た。人にオススメするのは難しいが確実にこれから自分の心に残る作品だった。恐怖の捉え方が素晴らしい。やっぱり幽霊よりも人間の方がこわい。