とにかく愛おしい作品でした。私が求めていたクィアのためのドラマがまさにここにあったという嬉しさがあったし、私と同じように思う人もたくさんいるのではないかと思います。セクシャルマイノリティを描く上で避けては通れないような苦い部分や葛藤をしっかり描いているぶん、こちらも見ていて心苦しくなってしまうようなエピソードも多々ありますが、それでもこの世界には敵ばかりじゃないというあたたかさも十分に感じられました。またメインキャラクターたちはもちろん、その周囲のキャラクターも非常に個性が際立っており、脇役をただの脇役として片付けないような姿勢も好印象でした。とにかくこのドラマの世界がとても素敵で惹き込まれたし、ドラマを見終わったあとにはドラマ内のキャラクターたちが自分自身の仲間として存在してくれているような心強さを得られたような気がします。原作やスピンオフ作品も読みましたが、それらもクィアを描く上で外せない部分をしっかり取り込んでいるので、ドラマを楽しめた方にはぜひ本も読んでみることをおすすめします。
