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東京タラレバ娘のmovieのネタバレレビュー・内容・結末

東京タラレバ娘(2017年製作のドラマ)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

とても心に刺さるドラマでした。
「あの時こうしていたら。あの時ああしていれば。」そんな風に過去を強く嘆いたこともあるし、倫子のように現実から目を背けたくて男性を利用したこともある。“20代女性”、“女性の幸せ”、“大人として”、そんな言葉に縛られて自分の気持ちに蓋をしてしまうことは今でも度々ある。

普段はそんな自分になかなか気付かないものですが、特に倫子の姿や生き方、台詞を見ながら自分の過去や現在を振り返って“あれは利用だったんだ” “あれは自分の気持ちに蓋をしていたんだ”と、自分を客観的に見ることのできるひとつのきっかけになりました。

今はSNSが普及して色んな情報が入ってくる分、自分の年齢や立ち位置を社会全体を通して見つめて、それが全ての価値観だと思い込んで“自分は幸せではない”と決めつけては苦しんでしまう。でもそれってどうなんだろう。今の私は本当に幸せではないのかな。世間一般で言われる“幸せ”が、私の本当の幸せなのだろうか。そんな風に疑問を感じたこともありますが、このドラマを観て確信したことは、私は今でも十分に幸せだし、世間一般の“幸せ”が私の幸せではなく、私が感じることが私の幸せ。つまり、幸せの基準はすべて自分の気持ちであるということ。他の人に決められるものではない。
“未来がどうなるかなんて分からない。きっと私たちはこれからも色んなことに悩んで、もがいて生きていくんだと思う。でもそれでいいんだ。だって、人生という長い長い物語の主人公は自分なんだから”。


“人を好きになるということは、好きになろうと思って好きになるものではない”という言葉は本当にその通りで、自分で決められるものでもなく、コントロールできるものでもない。気持ちにブレーキをかけても、どうしても好きだと思ってしまう。それこそが“好き”という気持ちだと思うし、その気持ちから目を背けているうちはいつまで経っても自分にとっての“幸せ”を掴むことはできないのだと改めて思いました。

大人になると色んなことに縛られて、色んなことに傷ついて自分の気持ちに蓋をしてしまいがちだけど、“好き”という気持ちだけは絶対に見失わず、一番大切に、そして人生の軸にして生きていきたい。もしかしたら“好き”という気持ちは誰かに軽率に伝えず心に秘めた方が、誰かにジャッジされずに済むから気持ちに蓋をしないで済むし、より大切にできるし、自分の気持ちに気づきやすくなるのかな。

個人的に、KEYくんのような人はとても心惹かれるものがあった。上手く表現できないけど、坂口健太郎くん、とても良かったです。早坂さんと結婚したら確実に平和なんだろうけど、私も恐らくKEYくんのことを好きになってしまうだろうなぁ。鈴木亮平さんはいつもと異なる役柄を見事に演じていて素晴らしかった。田中圭は最低なことしているのにあまりにも可愛くて憎めない。嫌い。
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